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夏風邪で下痢になるのはなぜ?原因・対処法・予防策を解説

夏風邪で下痢になるのはなぜ?原因・対処法・予防策を解説

「夏の暑い時期に熱が出て、おまけに下痢まで……これってただの体調不良?」

「夏風邪で下痢が起こるのはなぜ?どう対処すればいいのか知りたい。」

夏風邪による下痢は、原因を正しく理解して対処すれば、多くの場合つらい症状を和らげながら回復を待つことができます。

実際、夏風邪の下痢は体内のウイルスを外へ出そうとする防御反応でもあり、こまめな水分補給と安静を心がけるだけで、無理なく落ち着いていくケースは少なくありません。

ただし、市販の下痢止めを自己判断で安易に飲んでしまうと、かえって回復が遅れることもあるため注意が必要です。

また、高熱や強い腹痛、脱水のサインがあるときは、自宅でのケアだけに頼らず医療機関を受診する判断も欠かせません。

ありずみ    消化器内科院長 有住忠晃

ありずみ消化器内科では、消化器系の症状に関して診察が可能ですので、お気軽にご相談ください。

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この記事では、夏風邪で下痢が起こる原因から、原因となるウイルスの種類、新型コロナとの見分け方、自宅でできる対処法までを解説します。

執筆者 有住 忠晃

近畿大学医学部を卒業後、近畿大学医学部消化器内科に入局し消化器内科を専門領域として最先端の診療・研究を実施。
その後、医療法人太雅会辻賢太郎クリニックにて消化器疾患や生活習慣病をはじめとした一般内科の診療・内視鏡検査に従事。
現ありずみ消化器内科院長。

目次

夏風邪と通常の風邪の違い

夏風邪と冬の風邪は、原因となるウイルスの性質と出やすい症状に大きな違いがあります。

冬の風邪を引き起こすウイルスは乾燥した環境を好むのに対して、夏風邪のウイルスは高温多湿の環境を好む傾向があります。

さらに、夏風邪のウイルスはのどや鼻だけでなく腸でも増殖しやすいため、下痢や腹痛といった胃腸の症状が現れやすくなります。

項目夏風邪冬風邪
ウイルスの好む環境高温多湿低温・乾燥
代表的なウイルスエンテロウイルス

アデノウイルス
インフルエンザウイルスなど
出やすい症状のどの痛み

発熱

下痢

腹痛

発疹
せき

鼻水

のどの痛み
流行しやすい時期6〜8月ごろ12〜2月ごろ

このように、夏風邪は胃腸症状を伴いやすいという特徴があります。

両者の違いを知っておくと、自分の症状に合った対応がしやすくなります。

夏風邪は下痢や腹痛を起こしやすいのか?

夏風邪は、冬の風邪に比べて下痢や腹痛などのお腹の不調を起こしやすい病気です。

その理由は、夏風邪の原因となるエンテロウイルスやアデノウイルスが、のどだけでなく腸でも増殖する性質を持っているからです。

ウイルスが腸内で増えると腸の働きが乱れ、便がゆるくなったりお腹が痛くなったりします。

たとえば「少しお腹を壊しただけ」と感じていても、発熱やのどの痛みが一緒にある場合は、胃腸炎ではなく夏風邪の一部として下痢が出ているケースがあります。

また、下痢はウイルスを体の外へ排出しようとする防御反応でもあるため、無理に止めると回復が遅れてしまうこともあります。

夏に発熱と下痢が同時に起こったときは、夏風邪による胃腸症状の可能性を考えておくとよいでしょう。

夏風邪で下痢が出るときに現れやすい症状

夏風邪で下痢があるときは、お腹の症状だけでなく、風邪らしい症状が一緒に現れることが多くあります。

下痢はウイルス感染による全身の不調の一部として起こるため、のどや全身の症状を伴いやすいからです。

夏風邪で下痢が出るときに見られやすい症状
  • 37〜40℃ほどの発熱や高熱
  • のどの痛みや体のだるさ、倦怠感
  • 腹痛や吐き気、嘔吐
  • 食欲不振や、体に力が入りにくい状態
  • 手足口病やヘルパンギーナでは口内炎や発疹
  • プール熱では目の充血や結膜炎

特に下痢に嘔吐が重なると、水分や食事が思うようにとれず脱水になりやすくなります。

口の中が乾く、尿の回数が減る、ぼんやりする、ふらつくといった様子があるときは注意が必要です。

このような症状が組み合わさるのが、夏風邪による下痢の特徴的なサインといえます。

ありずみ消化器内科では、夏風邪による消化器症状に対して、原因に応じた診察・治療を行っています。

  • 下痢や腹痛が4〜5日たっても改善しない
  • 高熱と下痢が続き、水分がとれない
  • 血便や激しい嘔吐を繰り返す

上記の症状などがある場合は、お気軽にご相談ください。

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夏風邪の原因になるウイルス4種

夏風邪の原因になるウイルス4種

夏風邪は、高温多湿を好む特定のウイルスによって引き起こされる感染症の総称です。

風邪の原因となるウイルスは200種類以上ありますが、そのなかでも夏に流行しやすく、下痢などの症状を起こしやすいものがいくつか知られています。

ここでは代表的な4種類のウイルスについて、それぞれの特徴を見ていきましょう。

アデノウイルス(プール熱など)

アデノウイルスは、高熱とのどの痛み、目の充血を特徴とする夏風邪の代表的なウイルスです。

呼吸器と腸の両方で増殖するため、発熱やのどの痛みに加えて下痢や腹痛が出ることもあります。

このウイルスが原因の咽頭結膜熱は、プールの水やタオルを介して広がりやすいことから「プール熱」とも呼ばれています。

たとえばプール熱では、38〜40℃の高熱が5日ほど続いたり、片目ずつ目やにが出たり、下まぶたの内側が赤くなったりするケースが多く見られます。

年間を通して発生しますが、保育園・幼稚園や学校でプールが始まる6月末ごろから夏にかけて流行しやすい病気です。

参考:咽頭結膜熱|国立健康危機管理研究機構 感染症情報提供サイト

エンテロウイルス

エンテロウイルスは、その名のとおり腸管で増殖するウイルスの総称で、夏風邪で下痢を起こす中心的な存在です。

コクサッキーウイルスやエコーウイルスなど多くの種類を含むグループで、夏を中心に5月から10月にかけて流行します。

腸で増えるため、発熱や頭痛、のどの痛みに加えて、下痢や腹痛といった胃腸症状を起こしやすい点が特徴です。

たとえば、便や気道の分泌物を介して主に糞口感染や飛沫感染で広がり、子どもを中心に集団で流行することがあります。

同じ型でも人によって症状が異なるため、見た目だけでウイルスを特定するのは難しいとされています。

コクサッキーウイルス(手足口病・ヘルパンギーナなど)

コクサッキーウイルスは、手足口病やヘルパンギーナといった子どもに多い夏の感染症の主な原因です。

エンテロウイルス属に含まれるウイルスで、のどや腸でよく増殖し、口や手足に発疹を起こすのが特徴です。

これらの病気は、5歳以下の乳幼児を中心に毎年5月ごろから流行し始め、6〜7月にピークを迎えます。

病気主な症状発熱の傾向
手足口病手のひら・足の裏・口の中などに水疱性の発疹あまり高くならないことが多い
ヘルパンギーナのどの奥に水疱ができ、潰れて口内炎になり痛む38℃以上の高熱が1〜4日続く

多くは7〜10日ほどで自然に回復しますが、まれに髄膜炎などを合併することもあります。

口や手足の発疹を伴う夏風邪では、このウイルスが関わっている可能性が高いといえます。

参考:手足口病|国立健康危機管理研究機構 感染症情報提供サイト

RSウイルス

RSウイルスは、せきや鼻水などの呼吸器症状を起こすウイルスで、近年は夏にも流行が見られます。

以前は秋から冬に多いとされていましたが、最近は春から夏にかけて感染が広がり、夏にピークを迎えるケースも報告されています。

2歳までにほぼすべての乳幼児が一度は感染するといわれるほど感染力が強く、大人も繰り返し感染します。

たとえば、発熱や鼻水、せきが主な症状で、2歳未満の乳児では数日後にゼーゼーとした呼吸や気管支炎、肺炎へ進むこともあります。

大人の場合は軽い風邪症状で済むことが多く、気づかないまま治ることも珍しくありません。

ウイルスはどこからやってくる?夏場に多い感染経路

夏風邪のウイルスは、おもに「飛沫感染」「接触感染」「糞口感染」の3つの経路で広がります。

夏風邪のウイルスは感染者の唾液や鼻水だけでなく、便の中にも含まれているため、複数の経路で人から人へうつるからです。

主な感染経路
  • 飛沫感染:くしゃみやせきで飛んだしぶきを吸い込む
  • 接触感染:汚染された手指やドアノブ、共用のタオルや食器に触れる
  • 糞口感染:便に含まれるウイルスが手などを介して口に入る

特に注意したいのは、症状が治まったあとも便から長期間ウイルスが排出されることです。

ものによっては1カ月以上にわたり便からウイルスが検出されることもあり、回復後の手洗いも欠かせません。

また、これらのウイルスはアルコール消毒が効きにくいため、石けんと流水で念入りに手を洗うことが大切です。

夏バテと夏風邪の関係性

夏バテは、夏風邪にかかりやすくする大きな要因のひとつです。

夏バテで体力や食欲が落ちると免疫力が低下し、ウイルスへの抵抗力が弱まってしまうからです。

夏バテは、急激な暑さや冷房による冷え、寝不足などに体が適応できず、さまざまな不調をきたす状態を指します。

たとえば、暑さで食欲不振になると免疫を保つための栄養が不足し、疲れによって自律神経が乱れることで、病気への抵抗力が弱まります。

その結果、いつもなら問題なく過ごせる場面でも夏風邪のウイルスに感染しやすくなり、症状が長引きやすくなります。

夏風邪と新型コロナウイルスの見分け方

夏風邪と新型コロナウイルス感染症は、症状だけで自分で見分けるのは難しいのが実情です。

発熱やのどの痛み、せき、倦怠感、下痢など、両者は重なる症状が多く、初期症状がよく似ているためです。

症状夏風邪新型コロナ
発熱・のどの痛み出やすい出やすい
せき・倦怠感出ることがある出やすい
下痢などの胃腸症状出やすい出ることがある
味覚・嗅覚の異常まれ出やすい

症状の重なりが多いため、はっきり区別したい場合は抗原検査やPCR検査が有効です。

周囲で感染が広がっているときや、判断に迷うときほど検査を活用するとよいでしょう。

初期症状だけでの自己判断は非常に難しい

初期症状だけを頼りに、夏風邪かコロナかを自分で判断するのは避けたほうが安全です。

症状の出方には個人差が大きく、特徴的な症状がまったく出ない人もいるため、見た目の症状だけでは確実な区別ができないからです。

たとえば、味覚や嗅覚の異常がないからといってコロナを否定できるわけではありません。

軽症であれば、夏風邪も新型コロナウイルス感染症も1週間程度で症状が治まることが多いとされていますが、息苦しさや高熱、強い脱水などがあるときは医師への相談が必要です。

自己判断に頼らず、検査や医療機関の診察を組み合わせて対応することが、悪化を防ぐうえで大切になります。

ありずみ消化器内科は、腹部エコー検査、内視鏡検査といった詳細な検査も行っています。

  • 夏風邪かどうか判断がつかない
  • 下痢や腹痛が繰り返し続く
  • 発熱とお腹の不調が同時に起きている

症状に応じた診断・治療を行っていきますので、お気軽にご相談ください。

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夏風邪を引いたときの対処法

夏風邪を引いたときの対処法

夏風邪には特効薬がないため、体の免疫力がウイルスを排除する対処が基本になります。

ウイルスが原因の風邪に効く薬はなく、市販薬や処方薬はあくまで症状を和らげるためのものだからです。

以下では、自宅でできる基本的な対処法を5つ紹介します。

消耗した体力を回復させる「安静・睡眠」

夏風邪を早く治すには、しっかり休んで体力を回復させることが何より大切です。

体がウイルスと戦うためには十分なエネルギーが必要で、無理をすると回復が遅れてしまうからです。

たとえば、つらい症状が和らいでも、体の中ではまだウイルスと戦う働きが続いています。

発熱や下痢で体力を消耗しているときは、仕事や家事を無理に続けず、睡眠時間をしっかり確保しましょう。

冷房で体を冷やしすぎないよう、室内の温度を調整して快適な環境で眠ることもポイントです。

下痢による脱水症状を防ぐ「こまめな水分補給」

下痢があるときは、脱水を防ぐためにこまめな水分補給を心がけることが重要です。

下痢や嘔吐、発熱、発汗によって体から水分や塩分が失われやすく、夏場は特に脱水のリスクが高まるからです。

たとえば、水分と塩分をバランスよく補える経口補水液は、こうした場面で役立ちます。

一度にたくさん飲むのではなく、少しずつ何度にも分けて飲むと、胃腸に負担をかけずに水分を補えます。

冷たい飲み物の摂りすぎは胃腸の働きを弱めるため、常温に近いものを選ぶとよいでしょう。

胃腸に負担をかけない「消化に良い栄養補給」

下痢があるときは、胃腸にやさしい消化の良い食事を選ぶことが大切です。

弱った胃腸に刺激の強い食べ物を入れると、症状がぶり返したり長引いたりすることがあるからです。

おすすめの食べ物
  • おかゆや具なしのうどんなど、やわらかい炭水化物
  • 豆腐入りのみそ汁やスープ類
  • ヨーグルトやプリンなど、のどごしの良いもの

食欲がないときは、無理に食べる必要はありません。

まずは水分補給を優先し、食べられそうになったら少しずつ量を増やしていきましょう。脂っこいものや辛いものは、症状が落ち着いてから取り入れるのが安心です。

つらい熱や痛みを和らげる「解熱鎮痛薬」の活用

高熱や強い痛みがつらいときは、解熱鎮痛薬で症状を一時的に和らげる方法があります。

解熱鎮痛薬はウイルスを退治するものではありませんが、つらさを軽くして体力の消耗を抑える助けになるからです。

市販の解熱鎮痛薬には、主に次のような成分があります。

成分特徴
アセトアミノフェン比較的作用がおだやかで、子どもにも使われることがある
イブプロフェン熱や痛みを和らげる成分として一般的に使われる

使用するときに気をつけたいポイントは次のとおりです。

  • 解熱鎮痛薬は症状を和らげるもので、ウイルスそのものを治す薬ではない
  • 持病がある方や、ほかの薬を飲んでいる方は飲み合わせに注意する
  • 使用に迷うときは、薬剤師や医師に相談する

薬で症状が和らいでも体はウイルスと戦っているため、無理をせず休養と合わせて活用しましょう。

症状が重い・長引く場合は迷わず「医療機関」を受診する

症状が重いときや長引くときは、自己判断を続けず医療機関を受診することが大切です。

夏風邪に見えても、別の感染症や重い病気が隠れていることがあり、放置すると重症化するおそれがあります。

受診の目安となる状態
  • 高熱が数日以上続く、または解熱剤がないと熱が下がらない
  • 水分がとれず、尿が出ない、ぐったりしているなど脱水のサインがある
  • 息苦しさや強い頭痛、嘔吐を繰り返す
  • 血便が出る、強い腹痛がある

特に乳幼児や高齢者、持病のある方は重症化のリスクが高いため、軽い症状でも早めにかかりつけの内科やクリニックへ相談しましょう。

夏風邪に見えても、別の感染症や消化器系の疾患が隠れているケースもあるため、自己判断せず診察を受けることが大切です。

ありずみ消化器内科では、お腹の症状や下痢・嘔吐が続く場合の診察・検査にも対応しています。

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夏風邪による下痢で「市販の下痢止め」を安易に飲んではいけない理由

夏風邪による下痢では、市販の下痢止めを自己判断で安易に飲むのは避けたほうが安全です。

下痢は、体内に入ったウイルスや毒素を外へ排出しようとする大切な防御反応だからです。

下痢止めで無理に止めてしまうと、ウイルスが腸内にとどまり、かえって症状が長引いたり悪化したりすることがあります。

下痢止めの使用が勧められない症状
  • 発熱を伴う下痢
  • 血便や粘液便を伴う下痢
  • 38℃以上の高熱を伴う下痢

なかでも38℃以上の発熱を伴う下痢は、重い感染症のサインのこともあります。

それぞれのケースの対処法は、以下です。

下痢の状態対処法
発熱・血便・粘液便を伴う下痢止めの使用は避ける
38℃以上の高熱を伴う市販薬での対処より医療機関の受診を優先する
つらいが軽い症状水分補給と安静で回復を待つ

つらい症状でも自己判断で下痢止めに頼らず、使用を迷うときは薬剤師や医師に相談しましょう。

夏風邪による下痢はいつまで続く?

夏風邪による下痢は、多くの場合おおむね1週間前後で自然に落ち着いていきます。

軽症であれば、夏風邪は1週間ほどで症状が治まることが多く、回復が進むにつれて下痢も徐々におさまっていくからです。

経過の目安体の状態
発症から2〜3日発熱が下がってくることが多い
その後胃腸の不調が徐々に和らいでいく
1週間前後下痢を含む症状が落ち着いてくる
症状が治まったあと便から数週間〜1カ月ほどウイルスが排出されることがある

症状が治まっても便からウイルスが出続けることがあるため、手洗いは引き続き行いましょう。

一方で、次のような場合は別の病気の可能性もあります。

  • 水のような下痢が何度も続く
  • 強い腹痛や嘔吐を伴う
  • 4〜5日たっても改善しない

このようなときは、自然に治るのを待たず、早めに医療機関を受診することが大切です。

夏風邪を引きやすい人の3つの特徴

夏風邪を引きやすい人の3つの特徴

夏風邪を引きやすい人には、免疫力が下がりやすい共通した特徴があります。

以下では、夏風邪を引きやすくする3つの要因を見ていきましょう。

冷房冷えや寝不足による「免疫機能の低下」

冷房による冷えや寝不足が続く人は、免疫機能が低下して夏風邪を引きやすくなります。

体が冷えたり睡眠が不足したりすると、ウイルスと戦う免疫の働きが弱まってしまうからです。

たとえば、冷房の効いた室内で長時間過ごして体が冷え切ったり、暑くて寝苦しく睡眠不足が続いたりすると、抵抗力が落ちていきます。

偏った食事による栄養不足も加わると、さらに免疫力は下がりやすくなります。

胃腸の働きを直接弱める「過度なストレス」

強いストレスを抱えている人も、夏風邪や下痢を起こしやすい傾向があります。

精神的なストレスは自律神経を介して胃腸の働きに影響を与え、お腹の調子を崩しやすくするからです。

たとえば、緊張や不安が続くと腸の動きが乱れ、下痢や腹痛といった症状が出ることがあります。

さらに、ストレスは免疫力の低下にもつながるため、ウイルスに感染しやすい状態をつくってしまいます。

屋内外の激しい寒暖差による「自律神経の乱れ」

冷房の効いた屋内と暑い屋外を行き来する人は、自律神経が乱れて夏風邪を引きやすくなります。

激しい寒暖差に体が対応しきれず、体温調節を担う自律神経が疲れてしまうからです。

たとえば、強く冷えた室内と高温の屋外を何度も出入りすると、体温調節がうまくいかなくなり、免疫力が落ちてしまいます。

自律神経が乱れると疲労感や食欲不振も起こりやすく、夏風邪が長引く一因にもなります。

夏風邪と下痢を防ぐための予防策

夏風邪と下痢を防ぐには、ウイルス対策と体調管理の両面から取り組むことが効果的です。

ここでは、今日から実践できる3つの予防策を紹介します。

こまめな手洗い・タオルや食器の共用を避ける

夏風邪の予防は、こまめな手洗いと、タオルや食器を共用しないことが基本です。

夏風邪のウイルスは飛沫や接触、糞口を通じて広がるため、手や共用品からの感染を断つことが有効だからです。

対策
  • 外出から帰ったときやトイレのあとは、石けんと流水でしっかり手を洗う
  • 夏風邪のウイルスはアルコール消毒が効きにくいため、手洗いを特に重視する
  • 家族に感染者がいるときは、タオルや食器を分ける
  • 手洗いと合わせてうがいも行う

基本的な感染対策を続けることが、家庭内での広がりを防ぐ確実な方法といえます。

冷房による冷えすぎを防ぐ

夏風邪を防ぐには、冷房で体を冷やしすぎないことが大切です。

体の冷えや屋内外の寒暖差は自律神経を乱し、免疫力の低下を招いてウイルスに感染しやすくするからです。

冷えと寒暖差を防ぐポイントは、以下の通りです。

場面対策
冷房を使うとき設定温度を下げすぎず、適度な温度に保つ
冷えた室内で長く過ごすとき羽織るものを用意して体を冷やさない
体が冷えたと感じたときぬるめのお湯にゆっくり入浴して温める
飲み物を選ぶとき冷たい飲み物のとりすぎを避け、ほどほどにする

冷えと寒暖差を上手にコントロールすることが、夏風邪予防につながります。

睡眠と食事で免疫力を保つ

夏風邪を防ぐ土台となるのが、十分な睡眠とバランスの良い食事による免疫力の維持です。

体の抵抗力は睡眠や栄養に支えられており、これらが不足すると免疫力が下がってウイルスに負けやすくなるからです。

日ごろから意識したい習慣
  • 夜更かしを避けて睡眠時間を確保する
  • 規則正しい生活リズムを保つ
  • 暑さで食欲が落ちても、栄養バランスを意識してこまめに栄養を補給する
  • 発汗で失われやすい水分や塩分を、日ごろからこまめに補う

睡眠と食事で体調を整えておくことが、夏風邪に負けない体づくりの基本になります。

ありずみ消化器内科では、夏風邪による下痢や腹痛など、消化器系の症状についてお気軽にご相談いただけます。

症状が長引いたり、高熱や脱水のサインがあるときは、早めの受診をご検討ください。

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まとめ

夏風邪による下痢は、原因となるウイルスを正しく理解し、こまめな水分補給と安静を中心にケアすれば、多くの場合つらい症状を和らげながら自然な回復を待つことができます。

しかし、下痢は体内のウイルスを排出する大切な防御反応であるため、市販の下痢止めを自己判断で安易に飲んでしまうと、かえって回復が遅れてしまうことも少なくありません。

一日でも早く健康な状態を取り戻すには、自宅でのセルフケアを丁寧に続けながら、高熱や脱水、強い腹痛などのサインがあるときは早めに医療機関を受診するという、両方の視点を持つことが大切です。

一時的に症状が落ち着いたからといって油断せず、手洗いや体調管理を継続することが、夏風邪を繰り返さず元気に夏を過ごすことにつながります。

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