「大腸カメラ前日の食事、何を食べていいか分からない…」
「食事制限を守らないとどうなるの?」
大腸カメラ検査をスムーズに受け、正確な検査結果を得るためには、前日の食事制限をしっかり守ることが非常に重要です。
食事内容や摂取のタイミングを誤ると、腸内に食べ物の残渣が残ってしまい、ポリープや病変の見落としにつながるおそれがあります。
多くは消化の良い低残渣食を守ることで腸内をきれいにできますが、便秘の方は3〜4日前からの食事制限が必要となる場合もあります。
今回は、「大腸カメラ前日に食べていいもの・食べてはいけないもの」「食事のタイミング」「前日の注意点」について詳しく解説していきます。
検査を控えている方や食事準備に不安がある方は、ぜひ参考にして適切な準備を整えてください。
大腸カメラ前日の食事制限

大腸カメラ検査をスムーズに受け、正確な検査結果を得るためには、前日の食事制限をきちんと守ることがとても重要です。
食事内容や摂取のタイミングを誤ると、腸内に食べ物の残りが検査結果に影響を及ぼしてしまい、必要な病変の見落としや検査のやり直しにつながる危険があります。
以下では「大腸カメラ前日の食事制限」のポイントを分かりやすく解説します。
21時までに夕食を済ませる
大腸カメラ前日の夕食は21時までに済ませる必要があります。
その理由は、食べ物が腸を通過して排出されるまでに十分な時間を確保する必要があるからです。
21時以降に食事をすると、翌日の検査時に腸内に食べ物の残渣が残ってしまい、ポリープや病変を見逃す原因となってしまいます。
また、下剤の効果を最大限に発揮させるためにも、決められた時間までに食事を終えることが重要となります。
21時以降は水・お茶のみ摂取可能
21時以降でも水やお茶などの透明な飲み物は摂取できますので安心してください。
水分は検査に影響せず、むしろ脱水予防や腸内の清浄度を保つために必要とされています。
具体的には、前日の夕食は21時までに済ませ、それ以降は水・お茶・スポーツドリンクなどの乳製品・果肉・濃い沈殿がないもののみ摂取可能です。
ブラックコーヒーや紅茶(砂糖のみ)は容認される場合もありますが、ミルクやレモンは避けてください。
牛乳・ヨーグルト・果肉入りジュース・アルコールは控えてください。
便秘の方は前日だけでなく3〜4日前から食事制限を開始する
便秘気味の方は、大腸カメラ検査の前日だけでなく、検査の3〜4日前から食事制限を開始することが推奨されます。
便秘の方は腸内に便が溜まりやすく、前日のみの制限では腸をきれいにしきれないためです。
| 排便習慣 | 開始時期 |
|---|---|
| 毎日1回以上排便がある方 | 検査前日のみ |
| 2日に1回程度の方 | 検査2日前から |
| 3日に1回程度の方 | 検査3日前から |
| それ以上の便秘の方 | 検査3〜4日前から |
例えば、3日に1回の排便ペースの場合、前日から制限しても腸内に残っている便を十分に排出できません。
食物繊維や脂肪分を含む食べ物は消化しきれず腸内に残ると、カメラの視野を妨げて病変の見落としにつながる恐れがあります。
青汁・野菜ジュース・果肉入りジュース・牛乳・アルコールは前日から禁止
大腸カメラ検査の前日は、青汁・野菜ジュース・果肉入りジュース・牛乳・アルコールを避ける必要があります。
青汁や野菜ジュース、果肉入りジュースには繊維質が豊富に含まれており、腸内に残りやすい性質があります。
また、牛乳やヨーグルトなどの乳製品は腸粘膜に付着しやすく、内視鏡で観察する際に視界を妨げてしまう可能性があります。
さらにアルコールは腸の運動を活発にして血管を拡張させる作用があり、少量でも検査結果に影響を及ぼします。
したがって、前日の19時以降はこれらの飲み物を完全に避け、水やお茶、ブラックコーヒーや紅茶など透明な飲み物のみを摂取しましょう。
大腸カメラ前日に食べていいもの
大腸カメラ前日は腸にカスが残りにくい、消化の良い食品を中心に食べることが大切です。
| 食品の種類 | 前日に食べてよい例 |
|---|---|
| 主食 | 白米・おかゆ・素うどん・そうめん・食パン(バターなし) |
| たんぱく質 | 白身魚の煮物・鶏ささみ・脂肪の少ない赤身肉・豆腐・卵料理 |
| 汁物・おやつ | 具なし味噌汁・澄んだスープ・具なしゼリー・プリン |
| 飲み物 | 水・薄いお茶・スポーツドリンクなどの透明な飲み物 |
前日は上記の食品を中心に、量は控えめにしてよくかんで食べることを意識してください。
不安がある場合は、必ず検査を受ける医療機関の説明書を確認し、自分の指示内容と合う範囲で前日のメニューを決めていきましょう。
大腸カメラ前日に食べてはいけないもの
大腸カメラ前日は、「腸に残りやすい食べ物」を食べないようにしてください。
野菜や海藻、ゴマ・ナッツ、きのこ類、こんにゃく、脂っこい料理、乳製品、果肉入りジュースなどは腸に食べ物の残渣が残りやすく、ポリープや粘膜が見えにくくなる原因になります。
| 食品の分類 | 前日に食べてはいけない例 | 避ける理由 |
|---|---|---|
| 野菜・果物 | ごぼう・キャベツ・レタスなど野菜全般、トマト・キウイ・イチゴ・ミカンなど皮や種・粒のある果物、ドライフルーツ | 不溶性食物繊維や皮・種が消化されず、大腸に残りやすいため |
| 海藻・きのこ・こんにゃく | わかめ・昆布・海苔・めかぶ、しいたけ・えのき・しめじなどのきのこ類、こんにゃく・しらたき | 繊維が多く、吸引口に詰まりやすい「残渣」となり、視野の妨げになるため |
| 豆類・ナッツ・ごま | 納豆・枝豆・豆サラダ・おから、アーモンドなどのナッツ、ごま、ふりかけ | 粒が小さくても大腸まで届きやすく、少量でも残りやすい |
| 主食・麺類 | 玄米・雑穀米・胚芽米、全粒粉パン・ライ麦パン、そば、ラーメン、パスタなど | 食物繊維や油分が多く、白米や素うどんに比べて消化が悪いため |
| 肉・魚・揚げ物 | 脂身の多い肉、ベーコン・ソーセージ、青魚(サバ・サンマなど)、フライ・天ぷら・唐揚げ | 脂質は消化に時間がかかり、腸に内容物が残りやすい |
| 乳製品・お菓子 | 牛乳・チーズ・バター・生クリーム、ケーキ・スナック菓子・牛乳プリン、脂っこいスイーツ | 乳脂肪や油分が多く、腸内をきれいに保ちにくくするため |
| 飲み物 | 果肉入りジュース・野菜ジュース・スムージー・青汁、飲むヨーグルト、アルコール類 | 果肉や繊維が沈殿しやすく、透明でない飲み物は腸に残るおそれがあるため |
大腸カメラ前日はこのような野菜・海藻・きのこ・豆類・こんにゃく・脂っこい料理・乳製品・果肉入りジュースやお菓子をできるだけ「食べない」ように意識することが大切です。
大腸カメラ前日の注意点

大腸カメラ検査を安全かつスムーズに受けるため、前日には次のことに注意しましょう。
- 服用している薬について医師に相談する
- 水やお茶を多めに摂る
- 前日は早く寝る
上記の注意点を守らないと、腸の洗浄が不十分で再検査になったり、服薬による思わぬトラブルが発生したりする可能性があります。
服用している薬について医師に相談する
大腸カメラ前日には、服用している薬について必ず医師に相談することが大切です。
自己判断で中止したり飲み続けたりすると、検査中の出血や低血糖など思わぬトラブルにつながるおそれがあるからです。
検査予約の際や事前診察では、お薬手帳を持参して、飲んでいる薬の名前や量、持病を漏れなく伝えるようにしましょう。
事前に相談しておくことで、ポリープ切除などが必要になった場合もスムーズに対応できます。
とくに血液をサラサラにする薬やインスリン、内服の糖尿病薬を使っている場合は、前日や当日の具体的な飲み方を必ず確認しておくと安心です。
参考:血液をサラサラにする薬(抗血栓薬)を飲んでいるのですが、内視鏡検査は受けられますか? | 日本消化器内視鏡学会
水やお茶を多めに摂る
大腸カメラ前日は、水やお茶をいつもより意識して多めに摂ることが大切です。
十分な水分があると、下剤が腸の中でよく行き渡り、便が柔らかくなってスムーズに排泄されやすくなるからです。
また、前日から当日にかけて絶食時間が長くなるため、水分不足だと脱水や頭痛、だるさにつながるおそれがあります。
喉が渇く前に少しずつ補給するようにしましょう。
前日は早く寝る
大腸カメラ検査の前日は早く寝ることが推奨されています。
前日に服用する下剤は、効き始めるまで7〜13時間かかるため、夜中に腹痛や便意で目が覚める可能性があります。
睡眠不足になると、検査当日の体調に悪影響を及ぼし、鎮静剤を使用する場合の安全性にも関わります。
また、十分な睡眠は検査の精度を高めるための腸内洗浄を効果的に行う上でも重要です。
睡眠不足が心配な方は、事前に医師に相談すると睡眠薬を処方してもらえる場合もあります。
大腸カメラ前日の食事に関するよくある質問
大腸カメラ検査の前日の食事に関するよくある質問をまとめました。
- 食べてはいけないものを食べてしまった場合はどうすればいいですか?
- 大腸カメラ前日用の専用食事セットにはどのようなものがありますか?
- 大腸カメラの前日に野菜を食べてしまいましたが検査は受けられますか?
食べてはいけないものを食べてしまった場合はどうすればいいですか?
まず、食べてしまった後は固形物の摂取を控え、水分を多めに摂取して消化を促しましょう。
処方された下剤は必ず指示通りに服用し、自己判断で量を増減しないことが重要です。
そして検査当日には、医療機関に必ず報告してください。
大腸カメラ前日用の専用食事セットにはどのようなものがありますか?
大腸カメラの前日に野菜を食べてしまいましたが検査は受けられますか?
食べてしまった量が少量であれば、検査は可能なケースが多いです。
ただし、お通じがきれいになるまで時間がかかったり、検査精度が少し下がったりする可能性があります。
特に繊維の多い野菜や海藻は腸に残りやすく、内視鏡で観察する際に視界を妨げてしまうため、検査が中止や延期になる場合もあります。
まとめ
大腸カメラ検査を安全で正確に受けるためには、前日の食事制限を正しく守り、腸内をきれいな状態にしておくことが最も重要です。
制限内容を守らないと、残渣によって病変の見落としや検査のやり直しにつながるリスクがあります。
今回ご紹介した食事のポイント・タイミング・注意事項を参考に、検査の数日前から計画的に準備を進め、当日はスムーズに検査を受けられるよう備えましょう。


