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ピロリ菌は除菌しない方がいい?除菌しない場合のリスクを解説

ピロリ菌は除菌しない方がいい?除菌しない場合のリスクを解説

「ピロリ菌は除菌しない方がいいという噂を聞いて、治療を迷っている。」

「ピロリ菌を除菌することで、逆に体調が悪くならないか心配している」

ネットでピロリ菌と検索すると出てくる「除菌しないほうがいい」という検索結果ですが、ピロリ菌については除菌しないメリットよりも、除菌することで将来の胃がんや潰瘍のリスクを大幅に下げるメリットの方が圧倒的に大きいです。

実は、ピロリ菌の除菌治療によって一時的に胃の不快感が出ることはありますが、多くは適切な対処で乗り越えられるものであり、放置することによる末期的な病気のリスクとは比較になりません。

この記事では、なぜ除菌しない方がいいと言われることがあるのか、その理由を医学的根拠に基づいて詳しく解説します。

さらに、ピロリ菌を放置することで起こりうる病気や、実際の除菌治療の具体的な流れについても詳しく紹介します。

この記事でわかること
  • 「ピロリ菌は除菌しない方がいい」と言われる理由
  • ピロリ菌に感染したまま放置することで起こりうる病気
  • 病院で行われるピロリ菌の主な除菌治療の流れ
目次

「ピロリ菌は除菌しない方がいい」と言われる理由

除菌しない方がいいと言われる主な理由は、以下のとおりです。

除菌しない方がいいと言われる主な理由
  • 除菌薬の副作用で逆流性食道炎が起こる可能性がある
  • 除菌治療をしても胃がんのリスクがゼロにはならない

ピロリ菌を除菌しない方がいいという声がある背景には、治療に伴う一時的な体調の変化や、除菌後の過度な安心感への警戒があります。

実は、除菌治療は薬を飲むだけで完了する手軽なものですが、強力な抗生物質を使用するため、体に一定の反応が起こることは避けられません。

例えば、胃の中の環境が大きく変わることで、これまでは感じてなかった胸焼けなどの症状が一時的に現れるケースがあります。

こうした一部のネガティブな情報だけが一人歩きしてしまい、治療を躊躇させる原因になっているのが現状だと言えるでしょう。

以下では、除菌を迷わせる主な要因となっている2つのポイントについて、専門的な知見から詳しく深掘りしていきます。

除菌薬の副作用で逆流性食道炎が起こる可能性がある

ピロリ菌を除菌した後に、逆流性食道炎のような胸焼けや胃酸の逆流を感じる方が一定数いらっしゃるのは事実です。

これは、除菌に成功するとピロリ菌によってダメージを受けていた胃の粘膜が回復し、胃酸の分泌が正常に戻るからです。

つまり、これまではピロリ菌のせいで胃酸が十分に作られていなかった状態が、健康な状態に近づいたことで相対的に胃酸が多く感じられてしまうということです。

多くの場合は一時的なものであり、食生活の改善や適切な内服薬の併用によってコントロールできることがほとんどですので、過度に恐れる必要はありません。

除菌治療をしても胃がんのリスクがゼロにはならない

ピロリ菌の除菌をしても、一生胃がんにならないというわけではありません。

除菌によって胃がんの発症リスクを大幅に低下させることは可能ですが、除菌前に既に受けてしまった胃粘膜のダメージは完全には消えないからです。

例えば、長年ピロリ菌に感染していた高齢の方などは、除菌後であっても胃がんが発生する可能性が残るため、継続的な経過観察が欠かせません。

この事実を誤解して、除菌しても意味がないと考えるのは早計であり、あくまでもリスク管理のスタートラインに立つための治療だと考えるべきです。

治療を終えた後も油断せずに定期的な内視鏡検査を受けることが、本当の意味でご自身の健康を守り抜く唯一の方法と言えるでしょう。

ピロリ菌に感染したまま放置することで起こりうる病気

ピロリ菌に感染したまま放置することで、起こりうる病気には以下のものがあります。

放置することで高まる病気のリスク
  • 慢性胃炎や萎縮性胃炎を引き起こす原因になる
  • 胃潰瘍や十二指腸潰瘍を発症するリスクが高まる
  • ピロリ菌の影響で胃がんの発生率が上がる

ピロリ菌の感染を放置し続けることは、胃の中に常に炎症という火種を抱えたまま生活しているのと同じであり、非常に危険です。

実は、ピロリ菌は一度胃の中に住み着くと、除菌治療を行わない限り、一生にわたって胃の粘膜を攻撃し続け、組織を少しずつ壊していきます。

例えば、初期の頃は自覚症状がない軽い炎症であっても、数十年という長い年月をかけて胃の構造そのものを変質させてしまうのです。

放置期間が長くなればなるほど、胃のバリア機能が失われて深刻な病気を招くリスクは指数関数的に高まっていくと言わざるを得ません。

ここでは、ピロリ菌が胃の中でどのように悪影響を及ぼし、どのような末期的な病気へと繋がっていくのか、その具体的なステップを解説します。

慢性胃炎や萎縮性胃炎を引き起こす原因になる

ピロリ菌に感染すると、まず胃の粘膜全体に持続的な炎症が広がる慢性胃炎の状態が長く続くことになります。

この炎症が長期化すると、次第に胃の粘膜が薄くなって修復が追いつかなくなる萎縮性胃炎へと進行してしまうため、注意が必要です。

つまり、本来はふっくらとして厚みのある胃の粘膜が、ピロリ菌の影響でカサカサに痩せ細り、胃酸の分泌機能や防御能力が大幅に低下してしまうということです。

この状態になると、胃の不快感や食後の胃もたれを頻繁に感じるようになりますが、加齢のせいだと思い込んで放置してしまう方が少なくありません。

胃の老化をピロリ菌が異常に加速させているサインだと捉え、粘膜の萎縮が取り返しのつかない段階に進む前に適切な処置を検討しましょう。

胃潰瘍や十二指腸潰瘍を発症するリスクが高まる

ピロリ菌の感染が続くと胃のバリア機能が極端に弱まるため、自分の胃酸で胃や十二指腸の壁が深く傷つく潰瘍を非常に発症しやすくなります。

実際に、胃潰瘍を患っている方の約7割から9割、十二指腸潰瘍の方の約9割以上がピロリ菌に感染しているというデータがあるほど、両者の関係は密接です。

例えば、日々のストレスや暴飲暴食などが引き金となって、ピロリ菌で脆くなった胃粘膜が一気に削られ、激しい腹痛や吐血を招くリスクがあります。

たとえ一度薬で潰瘍が治ったとしても、ピロリ菌そのものを除菌しない限りは、何度でも再発を繰り返す負のループから抜け出すことはできません。

潰瘍による出血や穿孔といった緊急事態を防ぐためにも、根本的な原因であるピロリ菌を退治することが再発予防の鉄則であると言えるでしょう。

ピロリ菌の影響で胃がんの発生率が上がる

ピロリ菌の放置において最も警戒すべき最大のリスクは、将来的に胃がんを発生させる可能性が飛躍的に高まるという点です。

世界保健機関(WHO)は、ピロリ菌を確実な発がん因子と定義しており、胃がん患者のほとんどが過去にピロリ菌の感染歴があることが分かっています。

具体的には、ピロリ菌によって炎症と修復が繰り返される過程で遺伝子に異常が生じやすくなり、それががん細胞の発生を招くという深刻な事態が起こります。

除菌をしない選択をすることは、この胃がんという命に関わる病気のリスクを、わざわざ自分から持ち続けている状態であると言っても過言ではありません。

一生のうちで胃がんにかかる確率を少しでも下げるために、今このタイミングで除菌という賢明な決断を下すことを強くおすすめします。

ピロリ菌の感染が疑われる場合の基本的な対処法

ピロリ菌の感染が疑われる場合、以下の3つが基本的な対処法です。

感染疑い時の対処ポイント
  • 速やかに消化器内科を受診する
  • 負担の少ない検査(呼気・血液)から始められる
  • 除菌の保険適用には内視鏡検査が必須

もし胃の痛みやもたれが続いたり、健康診断で指摘を受けたりしてピロリ菌の感染が疑われる場合は、速やかに消化器内科を受診することが最も確実な対処法です。

実は、ピロリ菌の有無は内視鏡検査(胃カメラ)のほか、息を吐くだけの検査や血液検査など、体への負担が少ない方法で簡単に調べることができます。

例えば、胃カメラに抵抗がある方であっても、まずは呼気検査や抗体検査といったステップから始めることで、心理的なハードルを下げることが可能です。

ただし、除菌治療を保険適用で受けるためには、医師による内視鏡検査で胃炎の診断を受けることが必須条件となっている点には注意してください。

自己判断で放置せず、まずは専門医に相談して現在の胃の状態を正確に把握することから、将来の健康づくりをスタートさせましょう。

年代別で見るピロリ菌の感染者・非感染者の割合

年代別で見た場合、ピロリ菌の感染者・非感染者の割合は以下のとおりです。

年代による感染率の違い
  • 高齢世代:感染率が高い(半数以上)
  • 若年層:感染率は低い(10%以下)
  • 50代以上:リスクが高いため検査推奨

ピロリ菌の感染率は、生まれ育った環境の衛生状態に大きく左右されるため、年代によって感染者と非感染者の割合には顕著な差が見られます。

一般的に、上下水道などのインフラが完全に整備される以前に幼少期を過ごした高齢世代ほど、感染している確率が非常に高い傾向にあります。

具体的には、現在の中高年層から高齢層にかけては半数以上が感染していると言われる一方で、20代以下の若い世代では感染率は10%以下にまで低下しているのが現状です。

つまり、若いからといって安心しきるのは禁物ですが、特に50代以上の方は、自覚症状がなくても一度は検査を受けておくべきリスク世代であると言えるでしょう。

ご自身の年齢に応じたリスクの大きさを理解し、親世代や自分自身がどの立ち位置にいるのかを確認した上で、除菌の必要性を検討してみてください。

病院で行われるピロリ菌の主な除菌治療の流れ

病院で行われるピロリ菌の主な除菌治療の特徴をまとめると、以下のとおりです。

除菌治療の特徴
  • 入院不要で1週間薬を飲むだけ
  • 正しく服用すれば成功率は高い
  • 飲み忘れや自己判断の中止はNG

ピロリ菌の除菌は、入院の必要はなく、指定された薬を1週間継続して服用するだけで完了する非常にシンプルな治療です。

実は、この除菌治療は成功率が非常に高く、正しいルールを守って薬を飲みきることさえできれば、ほとんどの方が菌を完全に排除できます。

例えば、朝晩の食後に決められた錠剤を飲むという日常の動作だけで、将来の胃がんリスクを劇的に抑えることが可能になるのです。

ただし、途中で飲み忘れたり自己判断で中止したりすると、菌が薬に対して耐性を持ってしまい、除菌が難しくなる点には注意が必要です。

ここでは、一般的によく行われる一次除菌と、万が一失敗した際に行われる二次除菌の具体的な内容について詳しく紹介します。

抗生物質など3種類の薬を服用する一次除菌

ピロリ菌の除菌において、最初に行われるのが胃酸の分泌を抑える薬と2種類の抗生物質を組み合わせた一次除菌治療です。

なぜ3種類の薬を同時に服用するのかというと、胃酸の働きを抑えることで抗生物質の除菌パワーを最大限に引き出す環境を作る必要があるからです。

具体的には、1日2回、合計7日間欠かさずに薬を服用し続けることで、胃の中に潜んでいるピロリ菌を一気に攻撃して死滅を目指します。

服用期間中に軟便や下痢、味覚の変化といった一時的な副作用を感じる場合もありますが、多くは軽微なものであり、最後まで飲みきることが最も重要です。

飲み終えた後の判定検査で約8割から9割の方が除菌に成功するため、まずはこの最初のステップを正しく完了させることを目指しましょう。

一次除菌で除去できなかった場合に行う二次除菌

もし最初の一次除菌で菌が残ってしまった場合でも、薬の種類を一部変更して行う二次除菌治療によって、さらに高い確率で除菌が可能です。

二次除菌では、一次除菌で使用した薬の1つを別の抗生物質に切り替えることで、一回目の薬が効かなかった菌に対してもアプローチを行います。

例えば、一回目で失敗したからといって諦める必要はなく、この二段階目の治療まで含めれば、最終的な除菌成功率は95%を超えると言われています。

なお、一次除菌と同様に7日間の内服が必要となりますが、保険適用内で認められているのはこの二次除菌までであることは覚えておきましょう。

専門医の指導のもとで粘り強く治療を継続すれば、ほぼ確実にピロリ菌のいない健康な胃を取り戻すことができるため、安心して治療に臨んでください。

ピロリ菌の感染を予防するために日常生活で注意すべきこと

ピロリ菌の感染を予防するために日常生活で注意すべきことは、以下の2つです。

日常生活での感染予防ポイント
  • 食べ物の口移しや食器の共有は避ける
  • 上下水道が整備されていない地域では生水に注意する

ピロリ菌の主な感染経路は経口感染であると考えられており、特に免疫力の弱い乳幼児期の環境が将来の感染リスクに直結します。

実は、ピロリ菌は胃酸の強い成人同士で日常生活を送る中では、新たに感染する可能性は極めて低いと言われています。

例えば、大人から大人へのキスや回し飲み程度では過度に心配する必要はありませんが、小さなお子様がいる家庭では特別な配慮が必要です。

一生涯にわたる胃の健康を守るためには、自分自身の除菌だけでなく、次世代へ菌を移さないための生活習慣を知っておくことが欠かせません。

以下では、特に注意すべき具体的な場面や、感染を未然に防ぐためのポイントについて詳しく解説していきます。

食べ物の口移しや食器の共有は避ける

親や祖父母が噛み砕いた食べ物を子供に与える口移しは、ピロリ菌を子供に移してしまう最も代表的な原因の一つです。

なぜなら、大人の唾液の中に含まれるピロリ菌が、まだ胃の機能が未熟な子供の体内に入ると、そのまま定着してしまうリスクが高いからです。

つまり、子供を思う愛情表現のつもりが、意図せず将来の胃がんリスクをプレゼントしてしまうことになりかねないということです。

最近では、箸やスプーンを親子で使い分けたり、食事をあらかじめ小分けにしたりする工夫をすることが、新しい家庭のルールとして定着しつつあります。

子供の健やかな将来を守るためにも、食べ物を共有する際は衛生面に気を配り、口の中の菌が直接子供に届かないよう徹底しましょう。

上下水道が整備されていない地域では生水に注意する

ピロリ菌は自然界の水の中にも存在する可能性があるため、衛生環境が十分に整っていない場所での生水の飲用は避けるべきです。

現代の日本では上下水道が完備されているため水道水から感染することはまずありませんが、古い井戸水などを常用している場合は注意が必要です。

例えば、帰省先や旅行先などで未殺菌の湧き水や井戸水を口にする際は、一度沸騰させてから使用するなどの対策が推奨されます。

特に乳幼児を連れてこうした環境に滞在する場合は、大人よりも感染しやすいため、より厳格な水質の管理が求められると言えるでしょう。

場所に応じた適切な水の選び方を意識することで、日常生活に潜むピロリ菌の感染経路を確実に遮断していくことが大切です。

除菌治療が成功した後も定期的な胃の検査は重要

ピロリ菌の除菌に成功したからといって、その後の定期的な検査を完全にやめてしまうのは非常に危険な判断です。

実は、除菌によって胃がんの発症リスクは大幅に抑えられますが、過去にピロリ菌がいたことによる胃粘膜のダメージは残ることがあります。

例えば、除菌後10年以上経過してから発見される胃がんも珍しくなく、これらは早期に発見できれば内視鏡治療で完治が可能なものがほとんどです。

除菌成功はあくまでも健康管理の新しいスタートラインであると認識し、1年から2年に一度は内視鏡検査を継続することをおすすめします。

定期検査を習慣化することで、万が一の事態にも迅速に対応できる体制を整え、一生涯にわたって健やかな胃の状態を維持していきましょう。

まとめ

今回は、ピロリ菌は除菌しないほうが良いというのは誤りということと、ピロリ菌の除菌移管する基礎的なことを紹介しました。

ピロリ菌を除菌しない方がいいという声の多くは副作用への一時的な不安によるものですが、医学的には除菌するメリットの方が圧倒的に大きいです。

放置することで進行する萎縮性胃炎や胃潰瘍、そして胃がんは命に関わる重大なリスクであり、除菌治療によってこれらを未然に防ぐ価値は計り知れません。

具体的な治療は1週間程度の内服で済むことが多く、たとえ一度で成功しなくても、二次除菌まで含めればほとんどの方が菌を完全に排除することが可能です。

また、除菌成功後も定期的な内視鏡検査を続けることこそが、将来の胃がんによる不幸をゼロにするための最も確実なアクションであると言えるでしょう。

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