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リビドー減退とは?原因・症状とAGA治療薬フィナステリドの副作用対策を徹底解説

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AGA治療薬のフィナステリドやデュタステリドを服用すると、1.1%〜3.9%の割合でリビドー減退の副作用が報告されています。

リビドー減退とは性欲そのものが低下する症状を指し、男性ホルモンに作用する薬剤の影響で起こる可能性があるもの。

プロペシアやザガーロによる治療中にEDや勃起機能不全を感じた場合でも、自己判断で服用を中止すると抜け毛が再び増加してしまいます。

医師の診断のもとで減薬を検討したり、ED治療薬との併用で改善を図る方法も選択肢として存在するため、まずはクリニックへ相談することが重要です。

この記事でわかること
  • リビドー減退の発症頻度:フィナステリド1.1%、デュタステリド3.9%
  • 主な原因:AGA治療薬、抗うつ薬(SSRI)、ストレス、ホルモンバランスの変化
  • 対処法:医師への相談、減薬、ED治療薬の併用検討
目次

リビドー減退とは性欲が低下する症状|EDとの違いや意味を解説

リビドー減退とは、性的欲求が低下した状態を指す医学用語です。

この言葉は精神分析学の創始者であるジークムント・フロイトが提唱した概念に由来しており、現代医学ではテストステロンを中心とするホルモンによって調節される性欲のエネルギーとして定義されています。

リビドー減退はED(勃起不全)と混同されやすいものの、両者は原因やメカニズムが異なるため区別して理解する必要があります。

AGA治療薬であるフィナステリドやデュタステリドの副作用としても知られており、薄毛治療を検討する男性にとって重要な知識といえるでしょう。

本記事ではリビドー減退の意味や症状、原因から具体的な対策方法まで、医学的根拠に基づいて詳しく解説します。

リビドー減退の意味は性的欲求の減少でありフロイトが提唱した概念

リビドー減退の意味は、性的な欲求や興味が減少している状態を指します。

リビドーという言葉はラテン語で欲望や情欲を意味し、19世紀末に精神科医フロイトが精神分析学の文脈で体系化しました。

現代の医学においては、テストステロンなどのアンドロゲンによって調節される性的動機づけのエネルギーとして捉えられています。

アンドロゲンには正常なリビドー(性欲)の維持、射精、勃起作用がある。

引用元:男性更年期障害について – 日本赤十字医療センター

単なる性行為への関心だけでなく、活動意欲や競争心、挑戦心といった精神的なエネルギーとも密接に関連している点が特徴です。

リビドーが低下すると性的な場面だけでなく、日常生活全般における意欲の低下として現れることがあります。

男性ホルモンであるテストステロンの血中濃度と深く関わっているため、ホルモンバランスの変化がリビドー減退の主要な原因となるケースが多いでしょう。

リビドー減退とED(勃起不全)の違いは性欲の有無にある

リビドー減退とEDは混同されやすいものの、医学的には明確に異なる状態として区別されます。

リビドー減退は性的な欲求そのものが低下する状態であり、EDは性的欲求があっても十分な勃起が得られない、または維持できない状態を指します。

両者の違いを理解することは、適切な治療法を選択するうえで重要な意味を持ちます。

Low T is often associated with reduced libido, ED, reduced spontaneous erection and delayed ejaculation. Low sexual desire is the most genuine symptom associated with low T.

引用元:The role of testosterone in male sexual function – PMC

リビドー減退はテストステロン欠乏との相関が強い一方で、EDは加齢や血管疾患、生活習慣病の影響をより強く受けることが研究で示されています。

リビドー減退が起こると性的興味が湧かないため結果的に勃起しなくなることはありますが、EDの場合は性的欲求があっても身体的な反応が伴わないという違いがあるのです。

治療においても、リビドー減退にはホルモン補充療法が検討される一方、EDには血管拡張作用を持つPDE5阻害薬が第一選択となることが一般的でしょう。

リビドー減退を疑う主な症状は性的興味や日常の意欲低下

リビドー減退を疑う際の主な症状として、性的な興味の低下と日常生活における意欲の減退が挙げられます。

これらの症状は単独で現れることもあれば、複合的に発現するケースも少なくありません。

特に男性では、テストステロンの低下に伴う加齢男性性腺機能低下症候群(LOH症候群)の一症状として認められることが多いです。

LOH症候群における性機能症状に関しては、性欲低下(性への関心の低下)が最も典型的な症状とされ、次いで勃起障害が挙げられ、特に夜間睡眠時勃起の減退が認められる。

引用元:男性更年期障害について – 日本赤十字医療センター

リビドー減退に伴う代表的な症状を以下に整理しました。

  • 性的なイメージや相手に対する関心が以前より薄れる
  • 朝立ち(モーニングエレクション)の回数が減少または消失する
  • 性行為への積極性が低下し、パートナーとの親密な時間を避けがちになる
  • 仕事や趣味に対するやる気が出ず、疲労感が慢性的に続く
  • 集中力の低下や抑うつ気分を感じることが増える

これらの症状が複数該当する場合は、医療機関での血液検査によるテストステロン値の測定を検討することが望ましいといえます。

性的な興味が薄れ朝立ちの回数が減少する

性的な興味の低下と朝立ち回数の減少は、リビドー減退を示す代表的なサインとして認識されています。

朝立ちは睡眠中のREM睡眠時に起こる生理現象であり、テストステロンの分泌状態を反映する指標となります。

この現象が減少または消失している場合、ホルモンバランスに問題が生じている可能性が考えられます。

Three sexual symptoms (decreased ability/frequency of sexual activity, decreased number of morning erections, and decreased libido) were confirmed to be related to testosterone levels.

引用元:Identification of late-onset hypogonadism – PubMed

以前は魅力的に感じていた相手やシチュエーションに対して興味が湧かなくなるという変化も、リビドー減退の初期症状として現れやすいです。

自分自身の変化に気づきにくいこともあるため、パートナーからの指摘がきっかけで認識するケースも珍しくありません。

このような症状が続く場合は、加齢による自然な変化なのか、治療が必要な状態なのかを医師に相談して判断を仰ぐことが賢明でしょう。

心身の疲労感が抜けず活動性が低下する

リビドー減退に伴い、慢性的な疲労感や活動性の低下を感じる男性は少なくありません。

テストステロンは性機能だけでなく、筋肉量の維持やエネルギー代謝、精神的な活力にも関与しているホルモンです。

このホルモンが低下すると、身体的な倦怠感とともに精神的なやる気の喪失が同時に起こりやすくなります。

Symptoms and signs of androgen deficiency include low energy, reduced libido, poor concentration, and increased sleepiness.

引用元:Effect of 1 Week of Sleep Restriction on Testosterone Levels – PMC

十分な睡眠を取っているにもかかわらず疲れが抜けない、以前は楽しめていた趣味や運動に興味が持てないといった状態が続く場合は注意が必要です。

これらの症状は単なる加齢や仕事のストレスとして見過ごされがちですが、テストステロン低下が背景にある可能性も否定できません。

リビドー減退とあわせてこのような症状を自覚している場合は、専門医への相談を検討する価値があるでしょう。

リビドー減退の原因はホルモンバランスの乱れやストレス・薬剤の副作用

リビドー減退の原因は多岐にわたりますが、主にホルモンバランスの乱れ、慢性的なストレス、特定の薬剤による副作用の3つに大別されます。

男性の場合、テストステロンの低下が最も直接的な原因となることが医学的に明らかにされています。

加齢に伴う自然なホルモン減少だけでなく、生活習慣や精神的な負荷、AGA治療薬の服用などが複合的に影響を及ぼすケースも珍しくありません。

原因を正確に把握することで、適切な対策を講じることが可能になるでしょう。

男性のリビドー減退はテストステロン低下が主な原因となる

男性のリビドー減退において、テストステロンの低下は最も重要な原因因子として位置づけられています。

テストステロンは主に精巣のライディッヒ細胞で産生される男性ホルモンであり、性的欲求の調節に中心的な役割を果たします。

このホルモンが減少すると、性欲だけでなく活動意欲や競争心といった精神的なエネルギーも低下することが知られています。

一方テストステロンを補充することにより、リビドー、性機能障害、夜間勃起、性衝動、性的満足が改善することが知られている。

引用元:テストステロンとLOH症候群 – 厚生労働科学研究成果データベース

テストステロンの一部は体内で5α還元酵素によりDHT(ジヒドロテストステロン)に変換され、アンドロゲン受容体を介してリビドーに作用します。

血中テストステロン値が正常範囲を下回ると、性的欲求の減退が顕著に現れやすくなるのです。

テストステロン低下の原因としては、加齢、肥満、睡眠不足、慢性疾患、特定の薬剤使用などが挙げられます。

リビドー減退を感じる男性は、まず血液検査でテストステロン値を確認することが問題解決への第一歩となるでしょう。

睡眠不足や肥満がホルモンバランスを崩しやすくする

睡眠不足と肥満は、テストステロンの産生を低下させる主要な生活習慣要因として医学的に認められています。

テストステロンの分泌は睡眠中、特に深夜から早朝にかけて最も活発になるため、睡眠時間の不足や質の低下は直接的にホルモン産生に影響を及ぼします。

研究データによると、わずか1週間の睡眠制限でもテストステロン値が10〜15%低下することが報告されています。

Daytime testosterone levels were decreased by 10% to 15% in this small convenience sample of young healthy men who underwent 1 week of sleep restriction to 5 hours per night.

引用元:Effect of 1 Week of Sleep Restriction on Testosterone Levels – PMC

肥満もまたテストステロン低下と双方向の関係にあり、脂肪組織に含まれるアロマターゼという酵素がテストステロンをエストロゲンに変換してしまいます。

内臓脂肪が増加するほどこの変換が促進され、結果としてテストステロン値が低下するという悪循環が生じやすくなるのです。

さらに肥満はインスリン抵抗性やメタボリックシンドロームとも関連し、これらの代謝異常がさらにホルモンバランスを乱す要因となります。

リビドー減退の改善には、睡眠時間の確保と適正体重の維持が基本的かつ効果的なアプローチとなるでしょう。

加齢によるテストステロン減少がLOH症候群を引き起こす

加齢に伴うテストステロンの緩やかな減少は、LOH症候群(加齢男性性腺機能低下症候群)と呼ばれる症候群を引き起こす原因となります。

男性のテストステロンは30歳頃をピークに年間約1〜2%ずつ低下していくことが知られており、この自然な減少が一定レベルを下回ると様々な症状が出現します。

LOH症候群の主な症状には、リビドー減退、勃起機能の低下、疲労感、抑うつ気分、筋力低下などが含まれます。

LOH is the presence of symptoms associated with hypogonadism, such as low libido, decline in general well-being, and fatigue.

引用元:Multi-Institutional Survey of LOH Treatment in Japan – PMC

日本泌尿器科学会と日本Men’s Health医学会(現:日本メンズヘルス医学会)が2007年に発表したLOH診療手引きでは、総テストステロンよりも遊離テストステロン値を診断の第一指標として推奨しています。

LOH症候群は40代以降の男性に多く見られますが、生活習慣の乱れやストレスによって30代でも発症するケースがあります。

リビドー減退とともに上記の症状が複数該当する場合は、泌尿器科や男性更年期外来での精密検査を受けることが適切な判断といえるでしょう。

慢性的なストレスはコルチゾール増加でテストステロン産生を抑制する

慢性的なストレスがリビドー減退を引き起こすメカニズムには、コルチゾールというストレスホルモンが深く関与しています。

ストレスを受けると視床下部−下垂体−副腎軸(HPA軸)が活性化され、副腎皮質からコルチゾールが分泌されます。

このコルチゾールは精巣のライディッヒ細胞に直接作用し、テストステロンの産生を抑制することが動物実験およびヒトを対象とした研究で確認されています。

Immobilization (3 hr) reduced plasma testosterone levels to 24% of control values. Our results suggest that during stress increases in plasma levels of glucocorticoids act via glucocorticoid receptors on testicular interstitial cells to suppress the testicular response to gonadotropins.

引用元:Role of glucocorticoids in stress-induced suppression of testicular steroidogenesis – PubMed

急性ストレスであればテストステロン値は比較的早く回復しますが、慢性的なストレス状態が続くとコルチゾールの高値が持続し、テストステロン産生の抑制も長期化します。

仕事のプレッシャー、人間関係の悩み、経済的な不安など、現代社会には様々なストレス要因が存在します。

リビドー減退の改善においては、ストレスマネジメントが薬物療法と同等に重要な位置を占めるといっても過言ではないでしょう。

フィナステリドやデュタステリドなどAGA治療薬は性機能低下の副作用がある

AGA(男性型脱毛症)治療に用いられるフィナステリドやデュタステリドには、リビドー減退を含む性機能低下の副作用があることが添付文書に明記されています。

これらの薬剤は5α還元酵素阻害薬と呼ばれ、テストステロンからDHTへの変換を阻害することで脱毛を抑制します。

DHT抑制による発毛効果がある一方で、男性ホルモンの作用を弱めることから性機能への影響が懸念されてきました。

11.2 その他の副作用 1〜5%未満:リビドー減退 1%未満:勃起機能不全、射精障害、精液量減少 注)市販後において、投与中止後も持続したとの報告がある。

引用元:フィナステリド錠添付文書 – PMDA

AGA治療を検討している男性にとって、これらの副作用リスクは大きな関心事となっています。

ただし、臨床試験データを見ると副作用の発生頻度は数%程度であり、多くの患者では問題なく服用を継続できているのも事実です。

副作用が出た場合でも服用中止により回復するケースがほとんどとされていますが、一部では持続する報告もあるため、服用開始前に医師から十分な説明を受けることが重要でしょう。

リビドー減退と関連しやすい薬剤一覧と発生メカニズム

リビドー減退を引き起こす可能性のある薬剤は、AGA治療薬に限らず複数のカテゴリーにわたって存在します。

これらの薬剤は主にホルモンバランスへの影響、神経伝達物質への作用、血管機能への影響といったメカニズムを通じて性欲低下を引き起こします。

自分が服用している薬剤がリビドー減退に関連している可能性がある場合は、主治医への相談が推奨されます。

All antidepressants with serotonergic activity can cause mild to severe sexual dysfunction such as decreased libido and delayed orgasm frequently (>60%).

引用元:Sexual side-effects of antidepressant and antipsychotic drugs – PubMed

リビドー減退と関連する主な薬剤を以下の表にまとめました。

薬剤分類 代表的な薬剤名 リビドー減退のメカニズム
5α還元酵素阻害薬 フィナステリド、デュタステリド DHT低下によるアンドロゲン作用の減弱
SSRI/SNRI(抗うつ薬) パロキセチン、エスシタロプラム セロトニン過剰によるドーパミン抑制
抗アンドロゲン薬 酢酸シプロテロン、ビカルタミド 直接的なアンドロゲン受容体遮断
β遮断薬 プロプラノロール 中枢神経系への抑制作用
H2受容体拮抗薬 シメチジン 抗アンドロゲン作用
オピオイド系鎮痛薬 モルヒネ テストステロン・LH分泌低下

これらの薬剤による副作用は個人差が大きく、同じ薬を服用していても症状が出る人と出ない人がいます。

副作用を懸念して自己判断で服用を中止することは、原疾患の悪化につながる恐れがあるため避けるべきです。

リビドー減退を感じた場合は、処方医に相談のうえ薬剤の変更や減量を検討するのが適切なアプローチとなるでしょう。

フィナステリドの副作用でリビドー減退やEDになる確率と知恵袋の声

フィナステリドによるリビドー減退やEDの副作用は、AGA治療を検討する男性にとって最も気になる点の一つです。

インターネット上の知恵袋やSNSでは様々な体験談が投稿されており、不安を感じている方も少なくないでしょう。

ただし、臨床試験のデータを見ると副作用の発生頻度は低く、多くの場合は服用中止により改善することが示されています。

正確な情報を把握したうえで、医師と相談しながら治療方針を決定することが重要です。

フィナステリドでリビドー減退が起こる確率は臨床試験で1.1%程度

フィナステリドの服用によってリビドー減退が起こる確率は、国内臨床試験のデータによると1.1%程度と報告されています。

この数値はPMDA(医薬品医療機器総合機構)が公開している添付文書に基づくものであり、信頼性の高いエビデンスといえます。

276例中3例という発生頻度は、AGA治療薬の副作用として認識すべきではあるものの、過度に恐れる必要はない水準と考えられます。

17.1.1 国内第Ⅱ/Ⅲ相二重盲検比較試験 フィナステリド錠投与群(0.2mg及び1mg)に認められた主な症状はリビドー減退1.1%(3/276例)、勃起機能不全0.7%(2/276例)であった。

引用元:フィナステリド錠添付文書 – PMDA

日本皮膚科学会のガイドラインでは、フィナステリド投与群とプラセボ群を比較した場合の性機能障害の相対危険度が1.39(95%信頼区間0.99〜1.95)と報告されています。

統計学的な有意差は境界線上にあり、薬剤の影響とプラセボ効果の区別が難しいケースもあることを示唆しています。

副作用への不安が強い方は、治療開始前に医師と十分に話し合い、定期的な経過観察を行いながら服用を続けることが望ましいでしょう。

フィナステリドでEDになる確率は0.7%で服用中止後に回復する可能性が高い

フィナステリドの服用によってED(勃起機能不全)が起こる確率は、国内臨床試験では0.7%と報告されています。

276例中2例という発生頻度であり、リビドー減退と同様に低い確率といえます。

重要な点として、これらの副作用の多くは服用を中止することで回復する可能性が高いとされています。

11.2 その他の副作用 1%未満:勃起機能不全、射精障害 注)市販後において、投与中止後も持続したとの報告がある。

引用元:フィナステリド錠添付文書 – PMDA

海外の大規模臨床試験(PLESS試験)では、服用継続2〜4年で副作用発生率がプラセボ群と同等まで改善したというデータも報告されています。

体が薬に慣れることで副作用が軽減するケースや、服用中止により速やかに回復するケースが多いことを示唆する結果といえます。

ただし、添付文書には市販後調査で投与中止後も持続した報告があると記載されているため、完全にリスクがないわけではありません。

副作用を感じた場合は自己判断せず、処方医に相談することが適切な対応でしょう。

フィナステリドのED副作用は服用中止後ほとんどが治る

フィナステリドによるED副作用は、服用を中止することでほとんどのケースで改善することが複数の研究で示されています。

薬剤の半減期(体内から排出される時間)が約4〜6時間(18〜60歳男性の場合、高齢者では最大8時間)と比較的短いため、服用中止後は速やかに体内から薬剤が消失します。

これにより、DHT抑制による影響も徐々に解消され、性機能が回復に向かうと考えられています。

AEs resolved in approximately one half of patients after discontinuing treatment with either finasteride or placebo, consistent with the natural history of sexual dysfunction in this patient population.

引用元:Incidence and severity of sexual adverse experiences in finasteride – Urology 2003

大規模な臨床試験のデータでは、フィナステリドを中止した患者の約半数で副作用が消失したと報告されています。

興味深いことに、プラセボ群でも同様の回復パターンが見られており、加齢に伴う性機能の自然な変動との区別が難しいケースもあることを示しています。

副作用が出た場合でも悲観的になる必要はなく、医師の指導のもとで適切に対処すれば多くの場合は回復が期待できるでしょう。

プロペシアのEDが治らない・不可逆になるケースの実態

プロペシア(フィナステリドの先発品)による性機能障害が服用中止後も持続するケースは、ポスト・フィナステリド症候群(PFS)として医学的に認識されています。

米国FDAの有害事象報告システム(FAERS)のレビューでは、性機能障害が中止後平均5.4ヶ月持続したというデータが報告されています。

ただし、この問題については研究間で結論が一致しておらず、議論が続いている状況です。

Ali et al reviewed 4,910 reports from young men using finasteride in the FAERS and found 11.8 percent reported sexual dysfunction. On average, the sexual dysfunction lasted 5.4 months after stopping the medication. Overall, persistent sexual dysfunction associated with finasteride use is somewhat controversial with conflicting results between studies.

引用元:Adverse effects and safety of 5-alpha reductase inhibitors – PMC

米国国立衛生研究所(NIH)はポスト・フィナステリド症候群を希少疾患情報センターに登録しており、この問題への関心が高まっています。

一方で、副作用を事前に説明された患者ほど副作用を報告する傾向があるというノセボ効果の影響も指摘されています。

不可逆的な副作用のリスクをゼロとは言い切れませんが、その発生頻度は稀であると考えられます。

治療を受ける際は、このようなリスクを理解したうえで医師と相談し、定期的な経過観察を行うことが重要でしょう。

フィナステリドで男性機能低下やたたない症状が出た体験談と知恵袋の実情

インターネット上の知恵袋やSNSには、フィナステリド服用後に男性機能低下やたたない症状を経験したという体験談が多数投稿されています。

これらの情報はAGA治療を検討する男性にとって参考になる一方で、医学的なエビデンスとの乖離がある点にも注意が必要です。

実際の副作用発生率と比較して、ネット上での報告が多く感じられる背景には、ノセボ効果の影響が関与している可能性があります。

Studies show that patients who are notified of possible adverse effects of finasteride are more likely to report them compared with those not informed. Mondaini et al reported that patients informed of the sexual side effects were more likely to report sexual dysfunction (43.6% versus 15.3% in the uninformed group).

引用元:Adverse effects and safety of 5-alpha reductase inhibitors – PMC

副作用の説明を受けた群では43.6%が性機能障害を報告したのに対し、説明を受けなかった群では15.3%にとどまったという研究結果があります(※この研究は前立腺肥大症患者を対象としたフィナステリド5mg投与試験であり、AGA治療で使用される1mgとは用量が異なる点に留意が必要です)。

この差は心理的な要因、すなわちノセボ効果が副作用の自覚に影響を与えている可能性を示唆しています。

知恵袋などの体験談を参考にする際は、個人差が大きいこと、心理的要因の影響があること、そして医学的データとの比較が重要であることを念頭に置くべきでしょう。

フィナステリドやめてよかった人の理由は副作用改善や後悔回避

フィナステリドをやめてよかったと感じる人の理由は、副作用の改善、継続コストの負担軽減、他の治療法への移行など様々です。

特に性機能に関する副作用を経験した人にとっては、服用中止による改善が大きな安心感につながっています。

一方で、服用中止後にAGAが進行するリスクもあるため、やめる際には慎重な判断が求められます。

2023年8月にはPMDAがフィナステリドの添付文書を改訂し、自殺関連事象に関する注意事項が追加されました。

重要な基本的注意:自殺念慮、自殺企図、自殺既遂が報告されている(因果関係は不明)。患者の状態を十分に観察すること。また、自殺念慮、自殺企図があらわれた場合には、服用を中止し、速やかに医師に連絡するよう患者に指導すること。

引用元:フィナステリドの使用上の注意の改訂について – PMDA

副作用が出た場合や継続に不安を感じる場合は、自己判断で中止するのではなく、必ず医師に相談することが重要です。

外用薬への切り替えや他の治療法の検討など、AGA治療を継続しながら副作用リスクを低減する選択肢も存在します。

服用中止後に性機能が回復した事例と経過

フィナステリドの服用中止後に性機能が回復した事例は、臨床データおよび体験談の両方で多数報告されています。

フィナステリドの半減期は約4〜6時間(18〜60歳男性)と短いため、服用を中止すると比較的速やかに体内から薬剤が排出されます。

DHT値は中止後1〜2週間程度で服用前の水準に戻り始め、それに伴い性機能も回復に向かうケースが多いとされています。

精液量の減少や精子数の低下といった副作用については、3ヶ月以内に回復したという報告があります。

リビドー減退やEDについても同様に、多くの場合は数週間から数ヶ月の経過で改善が見られます。

ただし、回復の時間には個人差があり、すべての人が同じ経過をたどるわけではありません。

服用中止を検討する際は、AGA進行のリスクと副作用改善のメリットを天秤にかけ、医師と十分に相談したうえで判断することが賢明でしょう。

フィナステリドをやめる前に医師に相談すべき理由

フィナステリドの服用を中止する際に医師への相談が不可欠な理由は、自己判断での中止がAGAの急速な進行を招く可能性があるためです。

フィナステリドはDHTの産生を抑制することでAGAの進行を止めていますが、服用を中止するとこの抑制効果がなくなり、脱毛が再び進行し始めます。

中止後に以前よりも薄毛が進んだように感じる人がいるのは、治療期間中に抑えられていた進行が一気に現れるためです。

副作用を感じている場合でも、薬の減量や種類変更、外用薬への切り替えなど、AGAの治療効果を維持しながら副作用を軽減する方法が存在します。

医師に相談することで、自分の症状に最適な対応策を見つけることができるでしょう。

また、副作用だと思っていた症状が実は別の原因によるものだったというケースも珍しくありません。

正確な原因特定と適切な対処のためにも、自己判断での中止は避けるべきといえます。

AGA治療でEDになる仕組みとデュタステリド・ザガーロとの副作用比較

AGA治療薬がEDやリビドー減退を引き起こすメカニズムは、DHT(ジヒドロテストステロン)の抑制にあります。

フィナステリドとデュタステリドはいずれも5α還元酵素阻害薬ですが、作用する酵素のタイプや抑制率に違いがあり、副作用の発生頻度にも差が見られます。

AGA治療を継続しながら副作用リスクを最小化するためには、これらの薬剤の特性を理解することが重要です。

AGA治療薬がリビドー減退を引き起こすメカニズムはDHT抑制にある

AGA治療薬であるフィナステリドやデュタステリドがリビドー減退を引き起こす主なメカニズムは、DHT(ジヒドロテストステロン)の産生抑制にあります。

DHTはテストステロンが5α還元酵素によって変換された強力な男性ホルモンであり、毛包の萎縮を引き起こす一方で、性機能の維持にも関与しています。

5α還元酵素阻害薬によってDHTが低下すると、頭皮での脱毛抑制効果が得られる反面、性機能への影響が生じる可能性があるのです。

Androgens are known to be important for sexual function in males. Patients with erectile dysfunction who are treated with androgen therapy, in particular DHT, have improvement in erectile function and libido.

引用元:Adverse effects and safety of 5-alpha reductase inhibitors – PMC

DHTはテストステロンと比較してアンドロゲン受容体への親和性が約2〜5倍高いとされており、その低下は全体的なアンドロゲン作用の減弱につながります。

さらに、5α還元酵素は脳内でも発現しており、神経ステロイドの産生にも関与していることから、中枢神経系を介した影響も考えられています。

これらの複合的なメカニズムによって、一部の服用者でリビドー減退やED、うつ症状などが発現する可能性があるでしょう。

5α還元酵素阻害薬がテストステロンとDHTのバランスを変化させる

5α還元酵素阻害薬の服用により、体内のテストステロンとDHTのバランスは大きく変化します。

フィナステリドはⅡ型の5α還元酵素のみを阻害するのに対し、デュタステリドはⅠ型とⅡ型の両方を阻害します。

この違いにより、DHT抑制率はフィナステリドで約70%、デュタステリドで約90%と差が生じます。

デュタステリド0.5mgを1および2週間連続投与後の血清DHT濃度(中央値)は、それぞれ85%および90%減少した。血清テストステロン増加量の中央値は1年目および2年目ともに19%、3年目で26%であったが、生理的変動範囲内であった。

引用元:アボルブカプセル0.5mg審査報告書 – PMDA

DHT低下に伴いテストステロンは軽度上昇しますが、生理的変動範囲内にとどまります。

DHT抑制による発毛効果は、頭皮の毛包がDHTの影響を受けにくくなることで得られます。

フィナステリドとデュタステリドの特性を理解し、自分の症状や副作用リスクに応じて適切な薬剤を選択することが、効果的なAGA治療につながるでしょう。

薬剤名 阻害する酵素タイプ DHT抑制率 半減期
フィナステリド Ⅱ型のみ 約70% 約4〜6時間(18〜60歳男性)
デュタステリド Ⅰ型+Ⅱ型 約90% 約4〜5週間

神経ステロイド低下が中枢神経に影響しうつ症状と関連する

5α還元酵素阻害薬は、脳内の神経ステロイド産生にも影響を与えることで、うつ症状や不安、リビドー減退を引き起こす可能性があります。

5α還元酵素は脳内でプロゲステロンをアロプレグナノロンという神経ステロイドに変換する働きを担っています。

アロプレグナノロンはGABA-A受容体に作用して不安を軽減する効果を持つため、この物質の減少は精神面への影響をもたらす可能性があります。

5α-reductase catalyzes the conversion of progesterone and deoxycorticosterone into neurosteroid precursors such as allopregnanolone. Inhibition of 5α-reductase may therefore reduce neurosteroid synthesis and diminish GABAergic tone, predisposing susceptible individuals to dysphoria, anxiety, sleep disturbances, and affective symptoms.

引用元:5α-Reductase Isoenzymes: From Neurosteroid Biosynthesis to Neuropsychiatric Outcomes – PMC

動物実験では、フィナステリドがマウスの海馬における神経新生を阻害することや、不安様・うつ様行動を誘発することが報告されています。

ヒトにおいても、フィナステリド服用者の一部でうつ症状の増悪が認められており、2023年のPMDA添付文書改訂では自殺関連事象への注意喚起が追加されました。

うつ病や不安障害の既往がある患者には、より慎重な投与判断が必要といえるでしょう。

デュタステリド(ザガーロ)のリビドー減退発生確率は3.9%で個人差が大きい

デュタステリド(商品名:ザガーロ)によるリビドー減退の発生確率は、国際共同臨床試験で3.9%、国内長期投与試験では8.3%と報告されています。

フィナステリドの1.1%と比較すると高い数値ですが、これはデュタステリドがⅠ型・Ⅱ型両方の5α還元酵素を阻害し、DHT抑制率が約90%とより強力であることに関連していると考えられます。

17.1.1 国際共同第Ⅱ/Ⅲ相二重盲検比較試験:副作用発現頻度は17.1%(95/557例)。主な副作用は、勃起不全4.3%(24/557例)、リビドー減退3.9%(22/557例)、精液量減少1.3%(7/557例)であった。17.1.2 国内第Ⅲ相試験(長期投与試験):リビドー減退8.3%(10/120例)。

引用元:ザガーロカプセル添付文書 – PMDA

フィナステリドとデュタステリドの副作用発生率を比較した表を以下に示します。

副作用項目 フィナステリド(国内試験) デュタステリド(国際試験) デュタステリド(国内長期)
リビドー減退 1.1% 3.9% 8.3%
勃起不全 0.7% 4.3% 10.8%
射精障害 1%未満 4.2%

副作用の発生には個人差が大きく、同じ薬剤を服用しても全く症状が出ない人もいれば、複数の副作用を経験する人もいます。

デュタステリドは半減期が約4〜5週間と長いため、副作用が出た場合に服用を中止しても回復に時間がかかる可能性がある点には注意が必要です。

効果と副作用のバランスを考慮し、医師と相談しながら薬剤を選択することが賢明でしょう。

AGA治療薬の副作用で肝臓や心臓への影響・うつ症状が出る可能性

AGA治療薬であるフィナステリドやデュタステリドは、性機能への副作用以外にも肝臓への影響やうつ症状といった副作用が報告されています。

これらの薬剤は肝臓で代謝されるため、肝機能障害のある患者では慎重な投与が求められます。

また、精神面への影響として抑うつ症状やめまいが添付文書に記載されており、2023年の改訂では自殺関連事象への注意喚起も追加されました。

11.1 重大な副作用 11.1.1 肝機能障害(頻度不明) 11.2 その他の副作用:肝臓(AST上昇、ALT上昇、γ-GTP上昇)(頻度不明)、その他(乳房圧痛、乳房肥大、抑うつ症状、めまい)(頻度不明)

引用元:フィナステリド錠添付文書 – PMDA

不均衡分析におけるIC025が、希死念慮を有するうつ病:3.5、自殺念慮:3.3、自殺既遂:1.6、自殺行為:1.3。これらの事象に関する副作用報告数がデータベース全体から予測される値より統計学的に有意に高かった。

引用元:フィナステリドの使用上の注意の改訂について – PMDA

心臓への直接的な副作用としての報告は限定的ですが、うつ病や不安障害の既往がある患者、肝機能に問題がある患者は、服用前に医師へその旨を伝えることが重要です。

定期的な血液検査による肝機能のモニタリングや、精神状態の変化に対する自己観察を行いながら治療を継続することが推奨されます。

異常を感じた場合は速やかに医師に相談し、必要に応じて服用の中止や変更を検討するのが適切な対応でしょう。

リビドー減退の対策と改善方法|生活習慣の見直しで性欲回復を目指す

リビドー減退の改善には、薬物療法だけでなく生活習慣の見直しが効果的なアプローチとなります。

テストステロンの分泌は睡眠、運動、栄養、ストレス管理といった日常の習慣に大きく影響されることが研究で明らかになっています。

特にAGA治療薬の副作用としてリビドー減退を経験している場合、生活習慣の改善によって症状が軽減するケースも報告されています。

ここでは科学的根拠に基づいた具体的な対策方法を解説します。

規則正しい睡眠と朝型生活でテストステロン分泌を正常化する

規則正しい睡眠習慣の確立は、テストステロン分泌を正常化しリビドー減退を改善するための基本的かつ効果的な対策です。

テストステロンの分泌は主に睡眠中に行われ、特に深夜から早朝にかけてのREM睡眠時に最も活発になります。

睡眠時間の不足や睡眠の質の低下は、テストステロン産生に直接的な悪影響を及ぼすことが研究で示されています。

Daytime testosterone levels were decreased by 10% to 15% in men who underwent 1 week of sleep restriction to 5 hours per night. The majority of daily testosterone release in men occurs during sleep.

引用元:Effect of 1 Week of Sleep Restriction on Testosterone Levels – PMC

Sleep fragmentation and obstructive sleep apnea are associated with reduced testosterone levels. In older men, morning testosterone levels are partly predicted by total sleep time.

引用元:The relationship between sleep disorders and testosterone in men – PMC

1日5時間睡眠を1週間続けるだけでテストステロンが10〜15%低下するというデータは、睡眠の重要性を端的に示しています。

理想的には7〜8時間の睡眠を確保し、就寝・起床時刻を一定に保つことで体内時計を整えることが推奨されます。

朝型の生活リズムを維持することで、早朝にピークを迎えるテストステロンの分泌パターンを最大限に活かすことができるでしょう。

適度な筋力トレーニングと運動でテストステロンを増やす

適度な筋力トレーニングは、テストステロンの分泌を促進しリビドー減退の改善に効果的であることが研究で示されています。

特にスクワットやデッドリフトなど大筋群を動員する複合運動は、運動後15〜30分間にわたってテストステロンを急性的に上昇させます。

ただし、運動の種類や強度によっては逆効果になる可能性もあるため、適切な方法で行うことが重要です。

Anabolic hormones such as testosterone and the superfamily of growth hormones have been shown to be elevated during 15-30 minutes of post-resistance exercise providing an adequate stimulus is present. Protocols high in volume, moderate to high in intensity, using short rest intervals and stressing a large muscle mass, tend to produce the greatest acute hormonal elevations.

引用元:Hormonal responses and adaptations to resistance exercise – PubMed

週に3〜4回程度の適度なレジスタンストレーニングが推奨されており、休息日を設けることで筋肉の回復と成長を促進します。

運動による直接的なテストステロン上昇効果に加え、体脂肪の減少や筋肉量の増加を通じた間接的な恩恵も期待できます。

運動習慣を継続することで、リビドー減退だけでなく全般的な活力の向上にもつながるでしょう。

スクワットなど大筋群を使う筋トレが効果的

スクワットやデッドリフトなど大筋群を動員する筋力トレーニングは、テストステロン分泌促進に最も効果的な運動として知られています。

大腿四頭筋、ハムストリングス、殿筋群、広背筋といった大きな筋肉を同時に使うことで、身体へのストレス刺激が増加し、それに応じてテストステロンの分泌が活性化されます。

高容量・中〜高強度・短インターバルのプロトコルが最大の急性ホルモン上昇を誘発することが研究で示されています。

具体的なトレーニング例としては、スクワット、デッドリフト、ベンチプレス、懸垂などの複合運動を中心に、8〜12回×3〜4セットを週3〜4回行うことが推奨されます。

トレーニング初心者は正しいフォームを習得することが怪我の予防に重要であり、ジムのトレーナーに指導を受けることが望ましいでしょう。

過度な有酸素運動はリビドー低下のリスクになる

過度な有酸素運動、特に長時間・高強度の持久系トレーニングは、むしろリビドーを低下させるリスクがあることが研究で報告されています。

マラソンやトライアスロンのような過酷な持久系運動を習慣的に行うアスリートでは、一般男性と比較してリビドースコアが有意に低いという調査結果があります。

Exposure to higher levels of chronic intense and greater durations of endurance training on a regular basis is significantly associated with a decreased libido scores in men.

引用元:Endurance Exercise Training and Male Sexual Libido – PubMed

このメカニズムとしては、長時間の持久運動によるコルチゾール上昇がテストステロン産生を抑制すること、過度なエネルギー消費によるホルモンバランスの乱れなどが考えられています。

リビドー減退の改善を目的とする場合は、有酸素運動は週2〜3回、30〜45分程度の中強度にとどめ、筋力トレーニングをメインに据えることが効果的でしょう。

亜鉛やビタミンDなど栄養素の摂取とサプリメント活用

テストステロンの産生と維持に関与する栄養素として、亜鉛とビタミンDが特に重要視されています。

亜鉛はテストステロン合成に不可欠なミネラルであり、欠乏するとテストステロン値が低下することが複数の研究で確認されています。

ビタミンDもまたテストステロンとの関連が示されており、血中濃度が低い人では補給により改善効果が期待できます。

We concluded that zinc deficiency reduces testosterone levels and zinc supplementation improves testosterone levels. Serum zinc was positively correlated with total testosterone.

引用元:Correlation between serum zinc and testosterone – PubMed

Compared to baseline values, a significant increase in total testosterone levels (from 10.7 nmol/l to 13.4 nmol/l; p<0.001) was observed in the vitamin D supplemented group. By contrast, there was no significant change in the placebo group.

引用元:Effect of vitamin D supplementation on testosterone levels in men – PubMed

亜鉛を多く含む食品としては牡蠣、牛肉、豚肉、ナッツ類が挙げられ、ビタミンDは魚類、卵黄、きのこ類に含まれるほか、日光浴によっても体内で産生されます。

食事からの摂取が不十分な場合はサプリメントの活用も選択肢となりますが、過剰摂取は逆効果になる可能性があるため、適切な用量を守ることが重要でしょう。

ストレスケアやマインドフルネスでコルチゾール過剰を抑える

慢性的なストレスによるコルチゾール過剰は、テストステロン産生を抑制しリビドー減退を悪化させる要因となります。

ストレスマネジメントを通じてコルチゾールレベルを適正に保つことは、リビドー改善のための重要なアプローチです。

マインドフルネス瞑想、深呼吸法、趣味や社会活動への参加などが効果的な方法として挙げられます。

Chronic stress can induce both depression and low sexual desire. Chronic restraint stress led to low sexual desire in male mice.

引用元:Near-infrared laser for chronic stress-induced low sexual desire – PubMed

ストレスケアの具体的な方法を以下に整理しました。

  • マインドフルネス瞑想を1日10〜15分程度実践する
  • 深呼吸や腹式呼吸でリラクゼーション反応を促す
  • 趣味や楽しめる活動の時間を意識的に確保する
  • 友人や家族との社会的なつながりを維持する
  • 必要に応じてカウンセリングや心療内科を受診する

ストレスの原因そのものを取り除くことが難しい場合でも、ストレスへの対処法を身につけることで影響を軽減することが可能です。

リビドー減退の改善には、身体的なアプローチと精神的なアプローチの両面からの取り組みが効果的でしょう。

AGA治療を継続しながらリビドー減退の副作用に対処する方法

AGA治療薬によるリビドー減退の副作用が出た場合でも、治療を完全に中止せずに対処する方法がいくつか存在します。

ED治療薬との併用、薬剤の種類変更や減量、外用薬への切り替えなどの選択肢があり、医師と相談しながら最適な方法を見つけることが重要です。

自己判断での服用中止はAGAの進行を招くため避けるべきであり、専門家の指導のもとで適切に対処することが求められます。

まず担当医師に相談し自己判断での服用中止を避けることが重要

AGA治療中にリビドー減退などの副作用を感じた場合、まず行うべきことは担当医師への相談です。

自己判断で服用を中止すると、治療期間中に抑えられていたAGAが急速に進行し始めるリスクがあります。

副作用の程度や原因を正確に把握し、適切な対処法を検討するためには医師の判断が不可欠です。

自殺念慮、自殺企図があらわれた場合には、服用を中止し、速やかに医師に連絡するよう患者に指導すること。

引用元:フィナステリドの使用上の注意の改訂について – PMDA

医師への相談時には、いつから症状が出始めたか、どの程度の症状か、他に気になる変化はないかなどの情報を具体的に伝えることが重要です。

副作用だと思っていた症状が実は別の原因によるものだったというケースもあり、専門家による適切な評価が必要となります。

治療の継続、薬剤の変更、減量、休薬など様々な選択肢のなかから最適な方法を医師と一緒に検討することが、AGA治療と性機能の両立につながるでしょう。

フィナステリドとED治療薬(バイアグラなど)の併用は可能

フィナステリドの服用中にEDやリビドー減退が生じた場合、バイアグラなどのED治療薬を併用することが医学的に可能です。

フィナステリド(5α還元酵素阻害薬)とPDE5阻害薬(シルデナフィル、タダラフィル、バルデナフィルなど)は作用機序が異なるため、併用禁忌には該当しません。

医師の判断のもとで適切に使用することで、AGA治療を継続しながら性機能の改善を図ることができます。

PDE5i along with lifestyle measures should be considered the first approach for treating ED even in subjects with milder T deficiency. In a pioneering prospective randomized placebo-controlled study, combined therapy between transdermal T and sildenafil resulted in better IIEF score improvement when compared to sildenafil and placebo.

引用元:The role of testosterone in male sexual function – PMC

α1遮断薬、PDE5阻害薬などの薬物療法。5α還元酵素阻害薬 併用・変更。

引用元:前立腺肥大症BPH講義ノート – 札幌医科大学泌尿器科

前立腺肥大症の治療ガイドラインでは、5α還元酵素阻害薬とPDE5阻害薬の併用アルゴリズムが明示されており、この組み合わせの安全性は確立されています。

ED治療薬の併用を希望する場合は、処方医に相談のうえで適切な薬剤と用量を決定することが重要でしょう。

ED治療薬併用時の注意点と医師への確認事項

ED治療薬をフィナステリドと併用する際には、いくつかの注意点と事前に医師へ確認すべき事項があります。

PDE5阻害薬には心血管系への作用があるため、心疾患の既往や硝酸薬を服用している場合は使用が禁忌となります。

また、複数の薬剤を同時に服用することで肝臓への負担が増加する可能性があるため、定期的な肝機能検査が推奨されます。

ED治療薬併用時に医師へ確認すべき事項を以下に整理しました。

  • 現在服用中のすべての薬剤との相互作用がないか
  • 心疾患や高血圧など循環器系の問題がないか
  • 適切な薬剤の種類と用量はどの程度か
  • 服用のタイミングや頻度に制限はあるか
  • 副作用が出た場合の対処方法はどうすべきか

個人輸入などによる自己判断での使用は、偽造品や不適切な用量のリスクがあるため推奨されません。

必ず医療機関を受診し、正規のルートで処方を受けることが安全な使用につながるでしょう。

薬の種類変更や減量・外用薬への切り替えを検討する

リビドー減退の副作用が続く場合、薬の種類変更や減量、外用薬への切り替えを検討することが選択肢となります。

フィナステリドで副作用が出た場合にデュタステリドへ変更する、あるいはその逆のパターンで症状が改善するケースがあります。

また、内服薬から外用薬への切り替えにより、全身への薬剤暴露を減らして副作用リスクを低減できる可能性があります。

フィナステリドの用量を1mgから0.5mgに減量することで副作用が軽減するケースも報告されています。

ただし、減量によりAGAへの効果も弱まる可能性があるため、効果と副作用のバランスを考慮した判断が必要です。

薬剤の変更や減量は自己判断で行わず、必ず医師の指導のもとで行うことが重要でしょう。

外用フィナステリドは全身暴露が少なく副作用リスクが低い

外用フィナステリド(頭皮に直接塗布するタイプ)は、経口薬と比較して全身への薬剤暴露が少なく、性機能に関する副作用リスクが低いことが臨床試験で示されています。

血漿中のフィナステリド最高濃度は経口薬の100分の1以下であり、血清DHT濃度の低下率も経口薬より小さいものの、頭皮局所での効果は維持されます。

As maximum plasma finasteride concentrations were >100 times lower, and reduction from baseline in mean serum DHT concentration was lower (34.5 vs. 55.6%), with topical vs. oral finasteride, there is less likelihood of systemic adverse reactions of a sexual nature. A trend was evident for fewer treatment-related sexual adverse events.

引用元:Efficacy and safety of topical finasteride spray solution – PMC

Treatment-related sexual adverse events were reported in 2.8% vs. 3.3% vs. 4.8% of patients treated with topical finasteride, placebo, or oral finasteride. Discontinuations due to treatment-related sexual adverse events were reported in 0% vs. 1.1% vs. 2.4% of patients, respectively.

引用元:Efficacy and safety of topical finasteride spray solution – PMC

外用フィナステリドによる性機能関連副作用は2.8%で、経口薬の4.8%より低い数値となっています。

副作用による服用中止も外用フィナステリドでは0%であり、経口薬の2.4%と比較して優れた忍容性を示しています。

内服薬で副作用が出た方にとって、外用薬への切り替えは検討に値する選択肢といえるでしょう。

パートナーとのコミュニケーションで関係性を維持する工夫

リビドー減退はパートナーとの関係性にも影響を及ぼす可能性があるため、オープンなコミュニケーションを通じて相互理解を深めることが重要です。

AGA治療の目的や副作用について率直に説明し、一時的な状態であることを共有することで、パートナーの不安や誤解を解消できます。

性的な接触以外のスキンシップや愛情表現を維持することも、関係性を保つうえで効果的なアプローチとなります。

パートナーとの関係維持のための具体的な工夫を以下に整理しました。

  • AGA治療の目的と副作用について正直に説明する
  • リビドー減退は薬の影響であり、パートナーへの愛情とは無関係であることを伝える
  • ハグや手をつなぐなど、性的でないスキンシップを大切にする
  • 定期的に二人の時間を設け、コミュニケーションを維持する
  • 必要に応じてカップルカウンセリングの利用を検討する

一人で問題を抱え込まず、パートナーと協力して乗り越える姿勢が、関係性の維持と問題解決の両方につながるでしょう。

制欲を抑える薬や男性の性欲をコントロールする方法

リビドー減退の対策とは逆に、性欲を抑えたいというニーズを持つ男性も一定数存在します。

過剰な性欲によって日常生活に支障が出ている場合や、特定の理由から性欲をコントロールしたい場合に、どのような方法があるのかを解説します。

ただし、市販品として手軽に入手できるものの多くは医学的根拠が乏しく、処方薬については医療的な適応が厳格に定められている点に注意が必要です。

制欲を抑える薬は男性向けに市販品やAmazonで入手できるものがある

性欲を抑制する効果を謳った製品がインターネット上やAmazonなどで販売されていますが、これらの多くは薬機法上の「医薬品」ではなく、サプリメントや健康食品として分類されています。

医薬品としての承認を受けていない製品が特定の効果を標榜することは薬機法違反にあたる可能性があり、購入・使用にあたっては注意が必要です。

性欲を直接抑制する作用を持つ医薬品は、市販薬としては基本的に存在せず、処方薬として前立腺がんの治療や特定の性嗜好障害の治療に限定して使用されています。

Amazonなどで販売されているサプリメントの効果については、科学的根拠が十分に確立されていないものがほとんどです。

安易に個人輸入や通販で入手した製品を使用することは、健康リスクを伴う可能性があるため推奨されません。

性欲のコントロールに困っている場合は、まず医療機関で相談することが適切なアプローチでしょう。

病院で処方される制欲を抑える薬の種類と男性向けサプリの実情

病院で処方される性欲抑制薬には、抗アンドロゲン薬やLH-RHアゴニストなどがありますが、これらは主に前立腺がんの治療や重度の性嗜好障害に対して使用される薬剤です。

一般的な性欲コントロールの目的で処方されることは稀であり、重大な副作用を伴う可能性があります。

高活性LH-RHアゴニストを連日多量に投与すると、血中LHおよびテストステロン濃度は一旦上昇したのち、正常レベルよりもはるかに低下し、副性器の萎縮をもたらす。この現象はいわゆる内科的去勢とよばれている。外科的去勢術の有害事象として、特に比較的若年の患者においての性欲の低下、筋力の低下、認知能力の低下などが報告されている。

引用元:前立腺がんにおけるホルモン療法 – J-Stage DDS誌

残りの半分に抗アンドロゲン薬処方した。骨量低下、体重増加、女性化乳房が副作用である一方、性的妄想、怒り、攻撃性の頻度と程度が低下した。

引用元:性嗜好障害への対応と治療の国内外の実態 – 厚生労働科学研究

サプリメントとして販売されている製品の多くは、科学的根拠が不十分であるか、効果が確認されていないものです。

過剰な性欲に悩んでいる場合は、泌尿器科や心療内科、精神科で相談することで、適切な評価と対処法のアドバイスを受けることができるでしょう。

性欲を抑える食べ物として知られる成分とその効果

民間療法や伝統医学において、性欲を抑える効果があるとされる食べ物や成分がいくつか知られています。

ただし、これらの効果は限定的な研究データに基づくものが多く、大規模な臨床試験で確認されたものは少ないのが現状です。

Spearmint induced hypothalamic oxidative stress and testicular anti-androgenicity in male rats. After treatment with spearmint teas, there was a significant decrease in free testosterone.

引用元:Effect of spearmint teas on androgen levels – PubMed

We evaluated the effect of licorice on gonadal function in seven normal men. The men were given 7g daily of a commercial licorice preparation for 4 days. Serum testosterone was significantly reduced with licorice treatment.

引用元:Reduction of serum testosterone in men by licorice – PubMed

性欲に影響を与える可能性のある食品・成分を以下の表にまとめました。

成分・食品 報告されている作用 研究の質
スペアミント 遊離テストステロン低下 小規模な動物実験・ヒト試験
甘草(リコリス) 血清テストステロン低下 小規模なヒト試験
大豆イソフラボン 影響なし メタ解析で否定
過剰なアルコール テストステロン低下、精巣機能障害 複数の研究で一致

This updated and expanded meta-analysis indicates that regardless of dose and study duration, neither soy protein nor isoflavone exposure affects TT, FT, E2 or E1 levels in men.

引用元:Neither soy nor isoflavone intake affects male reproductive hormones – PubMed

大豆製品が男性ホルモンを低下させるという俗説はメタ解析で否定されています。

一方、過剰なアルコール摂取はテストステロン低下や精巣機能障害につながることが複数の研究で確認されていますが、これは健康上のリスクを伴うため推奨される方法ではありません。

性欲のコントロールに食事で対応しようとする場合でも、極端な方法は避け、医師や管理栄養士に相談することが賢明でしょう。

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