Constipation

便秘

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便秘とは

便秘とは、排便の回数が少ない、便が硬い、いきまないと出ない、残便感があるなどの状態が続くことを指します。主な原因は、食物繊維や水分の不足、運動不足、ストレス、生活習慣の乱れなどです。多くは生活改善でよくなりますが、長引く場合は病気が隠れていることもあるため、医療機関の受診がすすめられます。

便秘の原因

大きく分けて生活習慣によるものと病気や薬によるものがあります。生活習慣では、食物繊維や水分の不足、運動不足、不規則な生活やストレスが主な原因です。
排便のタイミングを我慢する習慣が続くと、腸の動きが鈍くなり、便秘になりやすくなります。また、高齢になると腸のぜん動運動が弱まり、便秘が起こりやすくなります。さらに、大腸がんや腸閉塞、甲状腺機能低下症、糖尿病などの病気、抗うつ薬や鎮痛薬などの薬の副作用も原因となることがあります。便秘が慢性的に続く場合は、病気が隠れている可能性もあるため、医師の診察が必要です。

便秘の症状

排便回数が少ない

硬くてコロコロした便

排便時に強くいきむ必要がある

便が残っている感じ

お腹の張りや膨満感

上記のような症状に気づいたら、放置せず、お早めに当院にご相談ください。

便秘から考えられる疾患

代表的なものに大腸がんや腸閉塞があり、腸の通過が物理的に妨げられることで便秘が起こります。また、甲状腺機能低下症や糖尿病などの内分泌疾患も、腸の動きを鈍くして便秘の原因となります。さらに、パーキンソン病や脊髄損傷といった神経の病気、うつ病などの精神疾患でも便秘がみられることがあります長期間続く便秘は、単なる生活習慣の問題だけでなく、こうした疾患のサインであることもあるため注意が必要です。

主な病気

大腸がん

大腸がんは、大腸にできる悪い腫瘍で、血便や腹痛が起こることがあります。早期発見で治ることもあるため、検査が大切です。

腸閉塞

腸管が塞がれた状態、腸管が麻痺し、腸の蠕動運動が止まってしまう状態を指します。「イレウス(ileus)」とも呼ばれ、激しい腹痛・嘔吐・便やガスが出ないなどの症状を引き起こす、命に関わることもある緊急疾患です。

甲状腺機能低下症

甲状腺ホルモンの分泌が不足して、新陳代謝が低下する病気です。主な症状は疲労感、むくみ、体重増加、便秘などがあり、原因のほとんどは自己免疫疾患である「橋本病」です。

糖尿病

糖尿病は、血糖値(血液中の糖の量)が高くなりすぎる病気です。食べ物からとった糖をエネルギーに変える働きがうまくいかず、血液に糖がたまり続けます。原因は、生活習慣の乱れ・肥満・遺伝などです。

パーキンソン病

脳の中ドパミンという神経伝達物質を作る神経細胞が減少して起こる、進行性の神経変性疾患です。主に運動の障害を引き起こします。

脊髄損傷

脊髄が外傷や病気によって損傷を受け、神経の伝達が遮断され運動機能や感覚機能、場合によっては自律神経機能に障害が起こる状態を指します。

うつ病

何週間も続く気分の落ち込み、活動への興味・喜びの喪失、意欲の低下、そして疲労感、不眠、食欲不振などの身体症状を伴い日常生活に支障をきたす精神疾患の一つです。

便秘の治療方法

まず基本となるのは生活習慣の改善です。食物繊維を多く含む野菜や果物、海藻類を積極的に摂り、1日1.5~2リットル程度の水分をこまめに取ることが重要です。
また、適度な運動を行い、毎日決まった時間にトイレへ行く習慣をつけることも効果的です。生活習慣の見直しで改善しない場合は、薬物療法が検討されます。代表的なものには、腸の動きを促す「刺激性下剤」や便を柔らかくする「浸透圧性下剤」、便のかさを増す「膨張性下剤」、腸内環境を整える「整腸剤」などがあります。

ただし、刺激性下剤は長期使用により効果が弱くなることがあるため注意が必要です。また、便秘の背後に病気がある場合(大腸がんや甲状腺機能低下症など)は、その原因疾患の治療が必要です。慢性的な便秘が続く場合は、医師に相談し、適切な検査や治療を受けることが大切です。

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