各種健診

各種健診・予防接種画像

当院では各種健診として、特定健康診査(特定健診)、大腸がん検診を行っています。それぞれの主な内容については次の通りです。

特定健康診査(特定健診)

生活習慣病を発症しやすい40~74歳の方を対象にした健診で、主な検査項目は、問診・身体計測・血圧測定・血中脂質検査・血糖検査・肝機能検査・腎機能検査・尿検査などで、生活習慣病の予防に注力した健診になります。なお生活習慣病は日本人の死亡原因の6割を占めると言われています。その内容とは、メタボリックシンドローム(メタボ)に着目した内容となっています。ちなみにメタボとは内臓脂肪型肥満(腹囲が男性85cm以上、女性90cm以上)とされる方が、脂質異常、高血糖、高血圧となっている状態のことで、血圧、血糖、脂質のうち、2つ以上が基準値を上回っていればメタボリックシンドロームと診断されます。メタボと診断されたとしても生活習慣病を発症しているとは限りませんが、放置が続けば高い確率で発症するとされ、生活習慣病によって引き起こされる重篤な合併症の発症リスクも高くさせます。そのためメタボと判定された場合は、生活習慣病の治療内容と同様の予防治療を受けるようになります。

大腸がん検診

大腸がん検診とは、40歳以上の男性女性ともに受けられる検査です。方法は、便に潜む血液の有無を調べる検査(便潜血検査)で行います。大腸がんやポリープがあれば、便が擦れることで組織に傷がつき、便に血液が付着します。便潜血検査では便に血が混じっているかどうか調べ、目に見えないわずかな出血も検知することが可能です。便潜血検査を受けることで、がん検診の中でも最も死亡率が下がる事が証明されています。

便の採取は自宅で行っていただきます。付属の説明書通りに便の表面を採便用の棒でまんべんなくこすり、より正確に調べるため2日間分の便を採取します。食事制限の必要もない簡単な検査です。

当院では大阪市の大腸がん検診の取り扱い医療機関に指定されています。大阪市にお住まいの40歳以上の方で、年度内に大腸がん検診を受けられていない場合、大腸がん検診を受けることができます。費用は300円(費用が無料となる場合あり)です。

詳しくは大阪市のHPでご確認ください。

予防接種

当院では予防接種として、インフルエンザ・肺炎球菌・MR(麻疹風疹混合)のワクチン接種を行っています。そのほかのワクチン接種を希望される方は、個別にご相談ください。

インフルエンザワクチン

インフルエンザの予防対策には、手洗い・うがい、マスク着用など様々ありますが、その中でも効果が高いとされているのが、インフルエンザワクチンの接種です。なお同ワクチンの効果をより高めるには、接種時期も考慮する必要があります。

インフルエンザには流行時期があるのですが、日本では毎年12月~翌3月頃がその時期にあたります。またインフルエンザワクチン1回の接種による持続期間は約5ヵ月、さらに接種後に効力が発揮されるまで約2週間必要です。このことを踏まえてスケジュールを逆算していくと、より高い効果を得るためには11月中旬頃までの接種を心がけてください。

※同ワクチンの接種は保険適用外ですので、全額自己負担となります。ただし、高齢者のインフルエンザワクチン接種につきましては、定期予防接種です。そのため大阪市では費用の一部を助成しています。詳細に関しては、大阪市の公式ホームページをご覧ください。

肺炎球菌ワクチン

肺炎とは、細菌やウイルスなどの病原体が肺に侵入して感染、もしくは薬剤やアレルギーなどが引き金となって肺が炎症を起こしている状態で、これによって発熱、咳・痰、息切れなどの症状がみられるようになります。この病気は、小児をはじめ、高齢者や基礎疾患をお持ちの方など免疫力が落ちている方に発症しやすいという特徴があります。

現在、日本人の死因第5位(平成29年厚生労働省「人口動態統計」より)にあたる肺炎ですが、亡くなられた方の95%以上が65歳以上の高齢者です。肺炎の原因はひとつではありませんが、成人以上の方が発症する肺炎の多くは肺炎球菌の感染によるものです。そのこともあって高齢者の肺炎球菌ワクチンの予防接種は、予防接種法に基づく定期接種となっているのですが、大阪市でも高齢者を対象とした肺炎球菌ワクチン予防接種の費用の一部助成を行っています。ただ、全ての高齢者を対象としていませんので、詳細に関しましては大阪市の公式ホームページをご覧ください。なお肺炎球菌ワクチンの接種自体は、高齢者用肺炎球菌ワクチン予防接種の対象でない方でも全額自己負担となりますが、接種することは可能です。

※肺炎球菌ワクチンを再接種する場合、その間隔は5年以上開けてください。5年未満で再接種すると注射部位に痛みが強く出ます。したがって再接種を希望される方は、必ず5年以上の間隔を空けるようにしてください。

大阪市の高齢者用肺炎球菌予防接種についてはこちら

MR(麻疹風疹混合)ワクチン

麻疹とは麻疹ウイルスに感染することによって発症する感染症で、一般的には「はしか」と呼ばれています。麻疹は感染力が非常に強く、抗体を持っていなければ麻疹ウイルスに接触すると発症する確率は非常に高くなります。症状は、発熱・咳・顔から全身に広がる発疹・口の中の白い斑点などが特徴的です。麻疹は合併症が起こりやすく重篤化すると死亡する場合もあります。妊娠中の方が感染すると、流産や早産のリスクもあります。

風疹とは風疹ウイルスによって感染する感染症で、一般的に「三日はしか」とも呼ばれています。症状は発疹・発熱・リンパ節の腫脹が主な症状で、合併症が無ければ比較的軽症で経過します。妊娠初期(20週頃まで)に風疹に初めて感染した場合、胎児に目・耳・心臓などに異常を合併する(先天性風疹症候群)ことがあります。

現在は2度の定期予防接種を実施していますが、昭和52年~平成7年までは中学生の女子のみが定期接種の対象だったため、昭和37年4月2日~昭和54年4月1日生まれの男性の方は抗体を持っていない可能性があります。現在、対象者にはクーポン券が届けられており、2022年3月31日までの期間に限り、風疹抗体検査と抗体が陰性の方は予防接種を無料で受けられます。

また先天性風疹症候群の予防目的で、大阪市民で①妊娠を希望する女性②妊娠を希望する女性の配偶者③妊婦の配偶者も無料で抗体検査を受けることができます。予防接種に関しては大阪市よりワクチンの費用が助成されます。これらに該当しない方でも全額自己負担となりますが、接種することは可能です。

詳しくは大阪市のHPをご確認ください。