「大腸ポリープができやすい人はがんになりやすいって本当?」
大腸にできる腫瘍であるポリープは、人によってはできやすい場合があります。
その理由は様々であり、先天的にできやすい人もいれば、後天的にできやすくなってしまう人もいます。
基本的に、ポリープは無害ですが、放置し続けると悪化する可能性があるため、早めに確認、摘出を行うことをおすすめします。
この記事では、大腸ポリープができやすい人の特徴やポリープが起こす症状、そして対策について紹介します。
- 大腸ポリープができやすい人の特徴
- ポリープを放置した場合のリスク
- ポリープの治療や予防方法
大腸ポリープができやすい人の特徴
大腸ポリープができやすい人の特徴は、おもに以下の2つです。
- 後天的にできやすい人:食生活を主にした生活習慣
- 先天的にできやすい人:遺伝的な問題
①の場合、肉食中心の生活を送っていたり、過度な飲酒や喫煙などが原因で胃腸に負担をかけ、ポリープの発生を引き起こしやすくなっています。
②の場合は、家族に大腸ポリープや胃がんなど、腫瘍関係を発症した人がいる場合、その特徴を遺伝で引き継いでいる可能性があります。
ここでは、後天的、先天的な大腸ポリープができやすい人の特徴をご紹介しましょう。
肉食生活中心の場合大腸ポリープはできやすくなる
牛肉や豚肉など動物性脂肪を多く含む食事は、大腸ポリープのリスクを高める要因の一つとされています。
その理由は様々ありますが、高カロリーであることや食物繊維の不足が主な原因として考えられています。
高カロリーな食事を取り続けることで脂肪を体内に蓄えやすくなってしまい、その脂肪細胞が分解される際に炎症を引き起こす物質を分泌するため、腸内で炎症が起こり、ポリープの発生リスクが高まるのです。
これに加えて、食物繊維の摂取が不足すると、腸内の有害物質が排出されにくくなり、大腸の粘膜に炎症を引き起こすことがあります。
過度な飲酒や喫煙や肥満の場合も大腸ポリープはできやすくなる
飲酒や喫煙は、大腸ポリープの発生リスクを高める主要な要因の一つです。
アルコールは大腸の粘膜を傷つけるだけでなく、発がん性物質の生成を助長することが報告されています。
また、喫煙によって体内に取り込まれる有害物質が、腸内で炎症を引き起こし、大腸ポリープの発生率を高めることがわかっています。
上述しましたが、お腹に脂肪が蓄えた状態である肥満も、腸内の炎症を慢性的に引き起こしやすくなるため、ポリープ発生の要因だといえるでしょう。
このように、後天的な要因で大腸ポリープができやすくなる人の特徴は、胃腸に過度な負担を与え続けている人が当てはまります。
遺伝的な要素で大腸ポリープはできやすくなる
大腸ポリープの発生には遺伝的要因が深く関係しています。
親族に大腸ポリープや大腸がんを患った人がいる場合、同様の疾患を発症するリスクが高まることが知られています。
遺伝的要因でポリープができやすい人の対策は、定期的な検査で大腸に異常がないかを確認することしかありません。
家族性大腸腺腫症(FAP)やリンチ症候群などの遺伝性疾患がある場合、若年層でもポリープができやすい傾向にあります。
このようなリスクがある人は、定期的な大腸内視鏡検査を受けることが推奨されます。
特に40歳を過ぎたら、医師と相談しながら適切な検査スケジュールを決めることが大切です。
そもそも大腸ポリープとは
そもそも、大腸ポリープとはどんな病気なのかというと、正確にいえば病気ではありません。
ポリープというのは良性腫瘍のことであり、基本的には無害です。
しかし、放置することでポリープは癌になる可能性を秘めているものもあり、一概に放置してよいというわけではありません。
ここでは、ポリープについて改めて確認しましょう。
大腸内にできた良性腫瘍
大腸ポリープとは、大腸内にできた腫瘍のことです。
発生する原因は様々ですが、上述したように胃腸内で炎症が発生したり、遺伝や加齢によって大腸内に発生することがあります。
これは、上記の要因によって細胞が過剰増殖したことが原因で発生し、内視鏡で確認すると、小さなしこりのようなものとして、確認が可能です。
一口にポリープといっても様々な種類があり、大きく分けると非腫瘍性と腫瘍性に分別できます。
大腸ポリープは8割が腫瘍性だとされており、良性のものを腺腫(せんしゅ)、悪性のものを大腸がんといいます。
がん化する可能性もあるので切除が推奨されている
大腸ポリープは、多くの場合が良性であり無害ですが、将来的に大腸がんに変異する可能性があるため、切除しての治療が推奨されています。
腫瘍細胞は増殖を繰り返し肥大化していきますが、何らかの要因で細胞が悪性のものに変化し、がん化する可能性があります。
もちろん、すべてのポリープが大腸がんになるわけではありません。
しかし、大腸がんの多くはこのポリープから変異したがんが原因だと考えられており、定期的な検査と治療が推奨されています。
大腸ポリープは早期摘出がおすすめ
大腸ポリープは、放置すると悪性化する可能性があるため、早期摘出が推奨されます。
しかし、ポリープは基本的に無害ですし、大腸がんも初期症状の場合は症状が現れにくいため、定期的な検査を受けることが重要です。
ここでは、大腸ポリープが引き起こす症状や摘出方法について紹介します。
大腸ポリープが引き起こす症状
ポリープは基本的に無害ですが、大きくなると以下のような症状が現れることがあります。
症状 | 原因 |
---|---|
血便 | 便がポリープに擦れることで出血し、便に血が付着する |
便通の変化 | 腫瘍により大腸が狭まってしまい、便の通りが悪くなる |
腹痛 | 腫瘍によって腸管壁が引き伸ばされてしまうことが痛みにつながる |
これらは初期段階で発生することはなく、ポリープが大きく肥大化した場合に起きる症状です。
この段階になった場合、がん化していないにも関わらず切除して摘出することを推奨します。
放置していると悪性化して大腸がんになってしまう
ポリープの大きさが10mm以上になると、がん化のリスクが高まるため、内視鏡検査で早期に発見し、適切に摘出することが重要です。
内視鏡によるポリープ切除術(ポリペクトミー)や内視鏡的粘膜切除術(EMR)が一般的に行われ、安全性も高い治療法とされています。
手術方法 | 詳細 |
---|---|
ポリペクトミー | ポリープの根元をワイヤーで縛り、切除する方法 主に茎のように突出したポリープの切除に用いる |
EMR | 根元に生理食塩水を注入し、浮かび上がらせてから切除する方法 平らな表面のポリープ切除に用いる |
基本的に、この2つはスネアと呼ばれるワイヤーを用いて根元から切除、回収する手術方法です。
ポリープを取り除いた後も、再発する可能性があるため、定期的なフォローアップ検査が必要です。
生活習慣を改善し、大腸の健康を維持することが、ポリープや大腸がんの予防につながります。
摘出後は定期的な検診や生活習慣の改善を行うことで再発防止が期待できます。
大腸ポリープの摘出は消化器内科で
大腸ポリープの確認と摘出は、消化器内科で行うのが一般的です。
大腸ポリープは無症状のことが多いため、消化器系の専門である消化器内科で入念な検査を行い、正確な検診と治療で再発のリスクを防ぎやすくなります。
その際用いるのが内視鏡です。
ここでは、消化器内科で行う内視鏡検査の流れや、内視鏡検査をうける際のクリニックの選び方を紹介しましょう。
内視鏡検査で大腸ポリープの確認と摘出が可能
大腸ポリープの診断と治療には、大腸内視鏡(大腸カメラ)が用いられます。
この検査では、大腸の内部を直接観察し、ポリープを発見した場合にはその場で切除することが可能です。
検査は比較的短時間で終了するため、日帰りでの実施が一般的です。
- 事前準備:前日は消化の良い食事を摂取し、指定された下剤を服用。
- 検査当日:腸内を完全に空にした状態で病院へ向かい、内視鏡検査を受ける。
- 内視鏡による観察:医師が内視鏡を挿入し、大腸内を詳細に確認。ポリープが発見された場合、その場で切除。
- 術後の経過観察:検査後は一定時間安静にし、異常がなければ帰宅可能。
内視鏡検査では、患者の痛み軽減のため鎮静剤を用いるクリニックが多いです。
使用後は少しの間頭がボーッとしますので、鎮静剤が切れるまでの間、クリニックのレストルームで安静に待機することになります。
1度の検査で確認と摘出ができるクリニックがおすすめ
内視鏡検査を行う場合、消化器内科で診断を受けるのはマストです。
また、一度の検査で確認とポリープの摘出ができることを宣伝しているクリニックを探しましょう。
クリニックによっては、一度内視鏡検査で内部の様子を撮影し、その後日に切除を行う場合もあります。
その場合、2回も内視鏡検査で胃カメラを飲み込まなければならないので、人によっては負担が強い場合があります。
一回の検査で確認と摘出を行ってくれるクリニックであれば負担は半減しますので、一度で検査と手術をしてくれるクリニックを探しましょう。
まとめ
この記事では、大腸ポリープができやすい人の特徴や手術の必要性について紹介しました。
大腸ポリープは基本的に無害なことが多いですが、放置すると大腸がんになる恐れがあります。
大腸がんのリスクを減らすためにも、生活習慣の見直しと早期発見・早期治療が鍵となります。
後天的に大腸ポリープができやすい人は、生活習慣が原因で胃腸に負担をかけていることが多いです。
適切な食生活を心がけ、定期的に大腸内視鏡検査を受けることで、健康な腸を維持しましょう。